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そろそろイベンターと名乗っても良いのでしょうか?行ったライブのレポなどが書かれていると思います。あまり見られていないことをいいことに、適当な雑記を書き出しました。

20180503 灰野敬二 生誕記念公演(不失者) /高円寺Show Boat

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MDTのために東京へ行く予定があり、その前日というタイミングでもあったので、この日は灰野敬二さん66歳(!?)の生誕祭での不失者ワンマンライブに行ってみました。

 

灰野さんのライブは、ソロやDJなど色々な形式で観たことはあるけど、不失者は初めてだと思います。事前の情報で、演奏時間は18:30開演で22:00終了(3時間半)とのこと。「長いな」なんてツイートしてたら、周りから「短いですね」とバッサリ切り捨てられました。

 

整理番号付きのチケットを持っていないこともあり、開演時間くらいに到着。そしたら、開場待ちの長蛇の列ができてました。そして、全然進んでいない。どうやら開場が押しているようです。さらに、しれっと開演時間が19:00に変わってました。

 

どうにか場内に入り、前方にあった椅子席のひとつに腰掛ける。場内に広がるお香の匂い。ロウソクの灯りのみのステージ。薄くかかるクラシック音楽。灰野さんらしい演出です。で、演奏が始まったのは結局19:30頃。今回のメンバーは、灰野さん(Gt、Vo、etc)、ナスノミツルさん(Ba)、Ryosuke Kiyasuさん(Dr)の3人でした。

 

まずは、灰野さんがゆっくりとギターに手をやって、弦を一振り。かなりの切れ味と、少し不穏な音色の爆音が。そして、音の余韻をしっかりと響かせ、無音の静寂が広がりました。しっかりと時間を置いて、静寂を引き裂く一振り…とこれが繰り返されました。その後、ナスノさんもベースで同じことを、Kiyasuさんもドラムで…。次第に、灰野さん→ナスノさん→Kiyasuさんと順番に音を出し、30分くらいしてた?そのまま次の曲へ。

 

そこからは正直あんまり記憶にない。3人のアンサンブルという表現では外れ過ぎているような気がする独特の「間」の演奏。ほぼ真っ暗なステージで、音だけで探り合っているような気もしたり…。ひとつひとつの音の大きさや強度が桁違いで、グッと入り込んで聴き入っていると曲が終わる。そんなことを繰り返していました。そして、場内を飲み込むような灰野さんのギターの轟音。ノイズとは少し違う、神秘的ですらある音でした。異様な程に大きな音量なのに、不快という感じは一切なくて、むしろ心地いいくらい。そんな音に包まれているうちに演奏は終了。この時点で終演予定の22時。これで終わりかなと思ったら、灰野さんから「少し休憩を挟みます」と驚愕の一言が。ボソッと言ってたので、客席も「終わりかな?」と半信半疑でしたが「休憩です」と場内アナウンスがあり、やっぱり休憩でした。

 

休憩中、タバコを吸いながら終電の時間を調べる。終電は24:15分くらい。ここからは終電との戦いになりそうです…。

 

15分程の休憩を挟んで第2部がスタートしました。

 

第2部は比較的ロック成分多めだった印象でした。また、灰野さんがフルートを弾く場面があったりと変化があって面白かったです。けっこう「曲」としてカチッとしたものが多かったような気がしました。そんな気持ちで浸って1時間半くらい。あっという間の1時間半が終わってしまいました。そして、アンコール。これまでの暗い中での演奏ではなく、照明を点けて激しめの演奏で数分間。これはこれで面白いものでした。

 

全部が終わったのは23:45分くらい。がっつり4時間の演奏でした。速弾きがある訳でもないし、分かりやすく激しいアドリブセッションがある訳でもない。独特の「間」と圧倒的な音、ロックだしノイズだけど、どこにもない不失者だけの音がありました。静寂から轟音まで、音楽のすべてが詰まっていそうな…そんな感じ。

 

終演後は、終電がヤバかったので、そそくさと会場を後にしました。4時間のライブで満身創痍で真っ直ぐ歩けなくなった帰り道、「灰野さんは人間じゃなくて、灰野敬二って生き物なのでは?」そんなことをぼんやり思いながら、心地よいぐったり感を引きずって電車に乗り込みました。