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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

5.1 渋谷毅オーケストラ /京都RAG

毎年、GWの時期に関西へやってきてくれるピアニスト渋谷毅さん率いるオーケストラ。自分は昨年に引き続き2回目の参加です。

仕事を放り出し、そのまま歩いてRAGへ。開演時間の20分くらい前に到着。中の座席は8割がた埋まっているという状況でびっくりしました。座席に案内され、場内で去年も一緒に行った友だちと落ち合いました。渋谷さん側の一番前の机で、ヤバイくらいの近さ。観てるこっちが緊張してきそう。周りを見渡してみると、お客さんはかなりアダルトな面々で、自分とお友だちが最年少なんじゃないかなと思うくらい。聴く音楽で、ここまで客層、年齢層は変わるものかと関心しました。

開演時間少し押してメンバーが登場。渋谷毅さん(Arrange,P,Org)、松風絋一さん(Fl,As,Bs)、峰厚介さん(Ts)、林栄一さん(As)、津上研太さん(Ss,As)、松本治さん(Tb)、石渡明廣さん(G)、上村勝正さん(B)、外山明さん(Ds)の9人。ステージの上はギチギチの状況。個人的にはオーケストラは、メンバーがキュッとひとかたまりになってステージから全体としてのエネルギーが発散されるのがよいと思っているので、ワクワクしてきました。全員がステージ上がり、渋谷さんの「とりあえず1曲…」の一声でライブが始まりました。

最初に演奏された曲は、ほどよく体を揺らすことのできるものでした。始めにドンとみんなで吹いて、ソロに繋がり、そこからもとのメロディーに戻ってきたときの快感はジャズならではの感覚で楽しかったです。続いてはスローテンポのバラードが何曲か。マイクはあるものの、それほど音量も大きくなくて生音に近い状態だったので、細かいニュアンスもよくわかってよかったです。

第1部最後は渋谷さんはピアノではなく、アナログシンセ(かな?)のバッキングから始まったかなりファンキーなナンバー。これは立って踊りたかったな。

休憩があってからの第2部はよりバラエティに富んだ曲目が多かった気がします。スローで不穏な空気感を出していたもの、ニューオーリンズジャズと言っていた気がしますが、カラッと明るくて楽しいものなんかがあって「次はどんな曲をやるんだろう」とワクワクしながら観ていました。そして、本編最後は渋谷さんのピアノの独奏で終わり。あまりの美しさに吸い込まれていきそうでした。

各メンバーがそれぞれの個性を出しつつも、お互いにぶつかることなく溶け合うような演奏は素晴らしいのひと言でした。それほどメンバー同士が目配せをしている様子はなかったのに、キメはばっちり合うし。まさに音で会話をしているようでした。今回も外山さんがよかったと言いたいところですが、今回は自由に叩く外山さんの下で、黙々とリズムを刻む上村さんのベースがとてもよくて、ついつい注目していました。芯のある丸い音で好みなんですよね。

また観に行きたいです。