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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

4.20 エレキ大浴場 17 血に飢えたツーマンシリーズ 其の二〜血に飢えたMATSURI SESSION編〜(bloodthirsty butchers、ZAZEN BOYS) /京都MOJO

イベントの開催を知ってから、ふらふら〜と気がつけばチケットを取ってました。そして当日、Twitterで知り合いが行くと言っていたので「僕も行きます!」「楽しみましょう」とかなんとか言ってました。で、その前にJETSETのRECORD STORE DAYの様子を見に行こうと思いながら準備してたら、チケットがない…。いっつもチケットまとめてる袋に入ってると思い込んでたけど、見当たらず。部屋中を探したけど、運の悪いことに最近部屋の掃除をしたからまちがえて捨ててしまったのかもしれません。意気消沈しながら「RECORD STORE DAYで向井さんが観れるからいいか」と思い込もうとしてました。半ば諦めてましたが、とあるルートでチケット譲ってくださる方が見つかって行けることになったのでした。

MOJOに行く前にJETSETでライブを観ていると、ふらりと向井さんが来店する姿が見えました。このまま弾き語りを観たいところでしたが、開場時間もあったので、MOJOへ向かうことに。会場は初めての場所でしたが、大体の場所は調べていたのと開場待ちの人の列でそんなに迷わず。

ほぼオンタイムで中に入り、荷物を預けます。そいでフロアへ。予想はしてたけど、かなり狭い。天井が低いからか、圧迫感もかなりありました。パンクのイベントなんかだともみくちゃになって楽しいかもしれません。そして開演待ちの間「ソールドアウトなんで前につめて下さい」っていうアナウンスが延々流れていました。こんなん初めて。実際、きゅうきゅうでした。


ZAZEN BOYS
まさかの先方。今回のイベントはbloodthirsty butchersがホストだから順当なかもしれませんが、1時間前まで向井さんはJETSETでライブをしてた訳なんで、MOJOのステージに普通に立ってる向井さんを見て「瞬間移動でもしたのか?」と不思議な気分になりました。

向井さんの「MATSURI STUDIOからMATSURIセッションをへっぽきあがって参りました」といつもの感じのセリフがあってからのスタート。まずは「サンドペーパーざらざら」。変拍子のリフに向井さんのキーボードとねちっこいボーカルでZAZEN BOYS独自の世界観が構築されていきます。その後数曲が演奏され、少し古めの「HIMITSU GIRL'S TOP SECRET」。この曲はキメと直線的であり、うねるようなところもあるビートが印象的。

そして、ライブ中盤に演奏された「暗黒屋」が圧巻でした。音源ではそれほどでもないかな〜という印象だったんですが、ライブで聴くと音の絡み方が尋常じゃなくて「これは何なんでしょう?」と問いただしたくなってきました。向井さんのキーボードはリズムを崩したりしながら自由に弾いているし、チャルメラなんかもぶっこんできたり。カシオマンのギターの音色の気持ち悪いこと。松下さんのドラムもボトムを支えながらもところどころ変なフレーズを入れてくる。そんな中で吉田さんはずっとリズムをキープしているという。曲がアメーバーのように姿を変えながら、キメるところはバシッと決まる気持ちよさ。曲が終わった後には凄すぎて笑いまじりの拍手が起こってました。そのまま続いた「サイボーグのオバケ」。こちらもまた別の意味で恐ろしい演奏でした。向井さんが「パンツパンツ」言いながらグッと溜め込んでいたエネルギーを放出するような外向きの演奏。間奏では、昨年のビッグキャットでもやってような向井さんのセリフに合わせてカシオマンがギターでそれを再現する謎セッションコーナーへ。「パンツパンツ」なんかは序の口で、「イチゴ柄のパンティー」とかもっと長いセリフも再現していて凄すぎて笑いが漏れる会場内。

ライブは終盤へ向かい、定番の「COLD BEAT」へ。何度観てもこの曲は開いた口が塞がりません。もちろん、お客さんも巻き込んだコールアンドレスポンスコーナーもあり。この後にやった「すとーりーず」がこれまた素晴らしかったです。今までの変態的なセッションから一変して、切なくどこかに吸い込まれそうな演奏でした。いい意味でクールダウンというか、ライブの終わりにふさわしい曲だと思います。

ライブで観るZAZEN BOYSは凄いなんて言葉がチンケに聴こえそうなくらいの圧倒的な演奏。まちがいなく死ぬほど練習してることが伝わってくる。そして、休符の息使いや思わず漏れるメンバーの声なんかが生々しくてたまらないです。向井さんもいいけど、個人的にはこのバンドの音の核は吉田さんのベースかなぁと思ってるので、半分くらい吉田さんを観てました。あの表情とゴリゴリの音が本当にたまらんのです。また観に行きたい。


bloodthirsty butchers
10年以上前から名前は知っているんですが、初めて観ました。単純に機会がなかったというのと、映像なんかで見る限り「ちょっと無理めかも」という気持ちもあったのです。

ステージの幕が開き、メンバーが登場。吉村さんは坊主でびっくりしました。あと、かなり痩せていたように見えました。映像の印象との比較だからわかりませんが、こんな感じなんでしょうか。

本編は1時間くらい。とにかく温かい轟音といった感じで、会場がやさしい音の粒子で満たされていたのが印象的でした。音は凄くよかったんですが、ひたすらミドルテンポでシンプルなリズムパターンの曲が続く感じのライブは自分としてけっこう辛かったです。満員の会場でずっと立って観てると、音の気持ちよさもあってか、何度かオチそうになってました。満員の会場ではなく、もう少し違ったかたちで観れたらよかったのかもしれません。