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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

4.14 UMEDA CLUB QUATTRO 1st Anniversary(EGO-WRAPPIN'、キセル) /梅田クラブクアトロ

3月後半にふと入ってきたこの2マン。勢いでチケット買って行ってきました。梅田クラブクアトロはなかなか機会がなくって、昨年の夏にパスピエなんかが出るイベントがあって、チケット買ったのにスケジュール登録の日付をまちがえていて、行けなかったという苦い思い出があります。その日はたまたま夕方に梅田にいたというのにさっぱり気づかず、家に帰ってから知って枕を濡らしたものでした。ようやっと行けた。

会場の梅田クラブクアトロは元々ピカデリー梅田という映画館があったところ。エントランスもおしゃれで綺麗でびっくりしました。

そして、坂本慎太郎さんがデザインした喫煙所もやっとこさ見ることができました。ビールの量が少ないのは相変わらずですが…。

フロアに入ってみると、いい感じに段差があってとても観やすかったです。心斎橋にあったでっかい柱がないだけでもえらい違いでした。自分は1段目の1番後ろで柵にもたれながらゆっくり観ることにしました。


キセル
けっこう久しぶりに観ました。今回はサポートにエマーソン北村さん(Key)と北山ゆう子さん(Dr)でのバンドセット。

始めの1音が鳴ったときに一気に世界を作ることができる稀有なバンドだと思う。そして、何度聴いてもほっと落ち着けるお兄さんの歌声は魅力的。個人的にはライブ真ん中からピークにかけてやる印象のあった「夜の名前」を2曲目にもってきていたのが意外でした。少しノスタルジックなこの曲は、聴くたびに泣きたくなってきます。あとは中盤にやった「サマーサン」がよかった。ちょっと不穏なキーボードの音色が好きなんです。他の曲とは毛色が違うから、ライブ全体のいいアクセントになるだろうし。

良曲ばかりでうっとりと聴き入ることができるような素晴らしい演奏の合間に挟まれるMCは、兄弟漫才といった感じで、これもまた魅力的でした。話すスピードもゆっくりしていて緩いんだけど、ノリは完全に関西人で、京都出身らしいな〜としみじみ思ったりしてました。お兄ちゃんは実家に帰ってたけど、弟は「練習する」って帰らなかったり、弟はエゴの森さんと会うたびに「浪人生っぽい」と言われるみたいで、「はやく入学したい…」と漏らしたりキャラもたっていて面白かったです。

また、この日は今年出るという新譜からの曲も数曲演奏してました。これらもやっぱりいい曲ばかりで、早く音源で何度も聴きたいな〜と。キセルの曲は、なんだか「ずっと側にあった」ようなふと目をやると「あったんだ」と見つけたような懐かしくて安心するような気持ちにさせてくれるのがすごいと思いました。


■EGO-WRAPPIN'
今回は「EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX」での出演でした。やっぱりサックスが入っていると違いますね。

こちらの方がお目当てというお客さんが多かったみたい。1曲目から会場は大盛り上がりでした。床が揺れた。冗談じゃなく、本当に揺れた。あまりの揺れっぷりに酔いそうになりました。噂には聞いていたけど、ここまで揺れるものなのか。こんなところは心斎橋から引き継がれなくていいのに…。

良恵さんの力強くもセクシーな歌声と、小さな身体を大きく使ってのパフォーマンスは圧巻でした。その横にいる森さんのギターの音が艶っぽいこと。新譜も含めて最近の楽曲はあまり追っていなかったので、知ってる曲があまりなかったのですが、緩急つけた楽曲とフロント2人のパフォーマンスに釘付けで、時間も忘れて魅入ってしまってました。

気がつけば本編最後の「GO ACTION」。今までもかなりの盛り上がりでしたが、ここで客席が熱狂とも言えるくらいの盛り上がり方をみせていました。もちろん自分も。お客さん掻き分けて前に行きかけてました。

アンコールではキセルのメンバーもステージ呼んで、カバー曲を披露。元は何かわからないけど、高田渡さんもやっていたという「私の青空」。曲紹介に入る前のMCでキセル2人が兄弟喧嘩をよくするという話で、客席から「仲良くせな!」や「そこはお兄ちゃんが折れなアカンで!」など大阪らしい野次が飛んでたのが面白かった。あと、良恵さんが曲のことについて話を振ったのに他のメンバーみんなに無視(気づいてなかった?)されてがっくりしてたりとアンコールらしいリラックスした雰囲気。そんな雰囲気で始まった演奏は悪いはずありません。ワンコーラス目を良恵さんが歌い、次をお兄ちゃんが歌うという「アラアラ、これはいいもの観れましたね」的な展開で、各メンバーのソロ回しも楽しげでよかったです。

各バンド1時間弱のステージでまだまだ終われないといったお客さんたちは客電が点いてもアンコールの拍手を止めずに待ってました。その想いが通じたようで、エゴのメンバー登場でダブルアンコール。森さんのギターイントロ、そこに良恵さんの歌が乗ります。これはもしや…!?と思いましたが、やっぱり「サイコアナルシス」。サビ前で他のメンバーも一斉に乗っかってきてフロアのテンションも一気に爆発しました。もちろん、自分のテンションも。


両バンドともに本当に素晴らしい演奏で、来てよかったと心から思えるイベントでした。