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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

8.18 「にっしーvsオオサキモモカvsゆーたろっく〜三世代三つ巴サーキット〜」(阿弥陀、ALL ITEM 10 TIMES、愚か者クラブ、功、COMezik、URBANフェチ) /CLAPPER、HOKAGE、KINGCOBRA SQUAT

この日はURBANフェチを観にアメリカ村に行ってきました。去ること6月の1日、385のレコ発に行ったときに「URBANフェチ観てみたいんよね」と話していたら、「旦那の企画で8月に来るで!」ということで即座に「行きます!!」という流れになりました。当日はゆっくりしすぎたせいもあって、途中から。とりあえずCLAPPERでビール飲んで阿弥陀を観ることにしました。阿弥陀のライブ前には、恐ろしいくらいに頭振りまくっているたくさんのお客さんビビッたりしたり。

以下、サクッと感想()は観た会場です。


阿弥陀(CLAPPER)
ライブは2回目。後藤まやこさん(Ba、Vo)、えりすしさん(Gt)、るんたさん(Dr)の3人組みの仏教バンド。尺八が鳴り響くMCの中、えりすしさんがお客さん(信者)を盛り上げ親鸞様(まやこさん)を呼び出す儀式を始める。

ハードロックがベースになっているのか、和風でヘヴィなリフが印象的。ときおりデス声も飛び出したりするところも面白いです。自分は真ん中あたりで観ていましたが、最前列付近では信者の方々が全力でヘッドバンキングをされていました。人間椅子が好きな人は音はスッと受け入れられるように思います。個人的にはメロディーラインや音は大好きなんだけど、全体的な世界観がちょっと受け入れられずでした。


■ALL ITEM 10 TIMES(HOKAGE)
HOKAGEはこの日初めて行きました。ステージと客席が地続きで、客席との境目がないのが面白い。かといって見にくいかというとそんなことはなくて、後ろの壁側には段差あってけっこう観やすい。

肝心のライブですが、音はキラキラしたギターの音が印象的なロックという印象。演奏は上手いし、エモーショナルでとてもいいバンドだと思いました。が、それ以上のものは感じられなかったかな。自分がもう少し若ければ突き刺さったかもしれません。


■愚か者クラブ(KINGCOBRA SQUAT
女性3人組のガレージバンド。曲はかなり好みでした。フロントのメンバーがほぼ棒立ちだったのが残念。これで動きまくりだったらハマッたかもしれません。


■功(CLAPPER)
ボーカル、ギター×2、ベース、キーボード、ドラムの6人組センチメンタルハードコアバンドとのことです。全く知らなくて初めてでしたが衝撃的でした。

ステージでハードなギターが鳴り響いたかと思ったら、後ろの楽屋からスパンコールの衣装に身を包み、虫取り網を持った変なおじさんが出てきた。やたらとハイトーンな声でお客さんを煽りながらステージの方へ。この人がボーカルのまさしさんのようです。ハイトーンで、「いくわよー!」とか女性的な喋りで見た目はおっさん。どうやら「本物」のようです。あまりの出来事にあっけにとられている自分を尻目に、演奏はどんどん続いていく。

その後もステージというものの垣根を完全にとっぱらったまさしさんのパフォーマンスにあっけにとられるばかり。まさしさんはライブの半分くらいは客席にいたんじゃないだろうか。「どこかに隠れてる野郎はいるかしら?外に誰かいるかしらね?」と入り口のドアを開けたり、「男子トイレにはいるかしら?」と客席後方の男子トイレの様子を見たり、挙句には「女子トイレは?」と女子トイレの中へ。しばらく出てこないと思ったら、衣装チェンジしてました。凄すぎる!そのままPAブースで歌ったり、自由すぎるパフォーマンス。さらには「股間さわってあげる」と…(残念ながら?自分もやられた)。自分は後ろでゆったりと思っていましたが、こんなことがあっては「安全な場所はない」と吹っ切れた気持ちになりました。

そんな強烈なパフォーマンスですが、楽曲はとにかくキャッチー。メタルをベースにしながらも、可愛らしく思わずウキウキ口ずさんでしまうような曲もあったり、微妙にパクリな曲もあったりと幅広い楽曲が最終的にポップにまとめられているのが凄いと思いました。まさしさんのパフォーマンスも最初は強烈過ぎてびっくりしたけど、言葉の端々に丁寧な愛情が感じられて、ライブが終わってみれば少しほろりとしそうな感覚もあったり。不思議な満足感がありました。


■COMezik(HOKAGE)
功のライブが終わり、三角公演でたこ焼きでも食べようと外に向かう途中で熱心にチラシを配っている女の子がいて、その娘がやってるバンドがCOMezikでした。たこ焼き食べて、ちょっと時間を持て余していたので、せっかくチラシもらったしと軽い気持ちでHOKAGEへ。この選択は正解だったと思います。

ステージにはベース、ドラム、ギターが。ギターはエフェクターも少なくてシンプルなかたち。時間になり、ステージには20代前半くらいの3人の女の子。1音目を鳴らしたときに会場の空気が変わったような気がしました。3人の熱量はステージ内では収まりきらず、客席にまではみ出してきているようでした。ガレージロックを主体としながらも、サイケやファンクの要素も垣間見える曲もあって、退屈だと思う瞬間はまったくなく、30分の持ち時間を全力で駆け抜けていくステージにずっと釘付けでした。ライブが終わった後に衝動的に物販でCD買っていました。


■URBANフェチ(CLAPPER)
アーバン耕平さん(Vo,Gt)、梅子さん(Ba)、短パンさん(Dr)の3人。せっかくのお目当てなので、前の方でかぶりついて観ることにしました。

お友だちのバンド、385の「脳みそあらおう」がかかる中、メンバーが登場。耕平さんが軽い感じでミヤさんのスラップをギターでちょろっと再現してた。上手すぎる。そこからメンバーで軽いセッションみたいな展開になり…となったところでいきなりテンション振り切れてる耕平さんの「URBANフェチです!」の声で「お花畑」へ。CDでは伝わりきらないこのバンドのありったけの熱量が込められたような演奏にいきなりやられました。

そして、途切れることなく次の「浮気者」へ。変拍子の中にキャッチーさとアバンギャルドが入り混じった強烈な楽曲で、自分がこのバンドの虜になった曲。高めにチューニングされたスネアドラムの音が最高に気持ちいい。ライブ中盤にはギターのスラップが凄い「Discommunication」がよかったです。思わず踊りだしたくなるファンキーさに自分のアドレナリンがどんどん湧き出てくるようでした。

そのままの「安心してXX」。イントロ前に耕平さんがむちゃむちゃなハイテンションで「○○正しいっ!!」に冷静にツッコミ入れる梅子さん。この掛け合いが何度かあり、それが楽しくて楽しくて笑いまくりました。そろそろ演奏に入ろうかというときに耕平さんはチューニングを忘れていたらしく、チューニングタイム。その後はもちろん「チューニング正しいっ!!!!」。「そうくると思ったわ」とバッサリ。そんな謎なテンションで曲は始まりましたが、演奏はばっちりでした。

終盤、あと2曲になったところで耕平さんのMC。テンション高すぎで空回り過ぎるくらいの耕平さんがこれからやる曲を説明してました「まずは、左折するとラブホって曲。最後にダンスな部分があるわけ。ここでみんな踊るからっ!!!!」この「踊るからっ!!!!」のところがツボでした。すぐ横でボソッと乗っかる梅子さんもまた面白かった。「この曲が終わってドカーン!ってなったらFUDEOROSHIって曲が始まります。(歌詞の説明あって)この曲みんなで歌うからっ!!!!」ハイテンションで丁寧に説明するMCがめっちゃ面白かった。がっつりお客さんの心を掴んでからの2曲はモッシュ&ダイブする人も出るくらいに盛り上がりました。

ラスト「FUDEOROSHI」で後ろの方が盛り上がりに欠けている感があったのか、客席の真ん中へやってきてコールアンドレスポンスを求める耕平さん。うわっと盛り上がって、お客さんにマイク持たせて歌い上げてそのまま楽屋へ。ライブ終了です。

とにかく、血管切れるんじゃないかってくらい必死な耕平さんのインパクトが凄かった。そして、横で冷静にツッコミ、時には乗っかる梅子さん、満点の笑顔でドラム叩きまくる短パンさんと面白いバランスで成り立ってるバンドなんだなと思いました。音も特にギターがCDよりも重くて芯のあるものだったのが印象的でした。

気がつけば夢中で盛り上がっている自分がいて、本当に楽しいライブでした。次の日、ベアーズに山本さんと津山さん観に行く予定が仕事で行けなくなってしまったこともありますが、仕事帰りの自分は京都MOJOでURBANフェチのライブを観ていました。


と、言うわけでいろいろいいバンドを知ることができたライブサーキットでした。それぞれの会場はあんまり離れてなくて、移動が苦にならなかったのもよかったです。そして、転換の時間をたっぷりとってイベントがオンタイムで進行してしていたのは好印象でした。個別のライブがどれだけよくても、タイムスケジュールがめちゃめちゃだとストレスが溜まってしまって印象悪く終わってしまいますが、そんなことなくて、さらに各会場のライブが少しずつ時間ズラしているから、たくさん観ることができる気配りがとてもよかったです。