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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

3.22 溺れたエビの検死報告書 x Vampillia 2MAN LIVE !! /鰻谷CONPASS

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溺れたエビの検死報告書Vampilliaという大好きなバンド同士の2マンとあっては行かない訳にはいきませんでした。
 
開場〜開演までの時間が長いため、ちょっと遅めに会場まで。開演30分くらい前に着きましたが、まだお客さんはまばら…。でも、時間が経つにつれてお客さんで埋まっていき、開演時間には7割くらいは埋まっていたかなと思います。最近のCONPASSはフロアには誰もいなくて、ロビーでみんな談笑してて、ライブが始まるとわらわらと集まってくる…というパターンが多かったのですが、今回は早めにフロアで開演待ちしているお客さんが多かった印象かな。だから、最初は完全に乗り遅れて後ろめで観ることになりました。
 
 
まずはこちらから。セッティングを終えてまずはミッチーさんのひとり舞台(?)から。妙にイケメンチックでハイテンションなネタタイム。108つあるネタの中からお客さんに番号を言ってもらって、それを披露するという流れ。前のお客さんに番号を選んでもらったら、まさかの108番とのことでした。「おいおい〜!」って言いながらもジャスティンビーバー(?)のアテフリを披露するミッチーさん。客席からは苦笑にも似た笑いが漏れる…。この謎でシュールな演出からそのまま演奏へ。
 
今回のドラムは竜巻太郎さんのみでした。他は大体大阪公演のいつものメンバー。美しいピアノの旋律にヴァイオリンの音色が少し悲しげに響く…そこからVelladonさんのオペラボイスが絡み、白い光に包まれているような安堵感と心地よさを感じさせる展開へと変わっていきました。その後は、客席からモンゴロイドさんがやってきてデスボイスを加える。Vampilliaならではの深い哀しみや憎悪、凶暴な美しさ、ノイズ、いろいろな感情が巻き起こるような不思議な混沌とした世界が広がっていきました。モンゴロイドさんは客席乱入から暴れ回ったり、ハシゴを立ててその上でも暴れたりとパフォーマンス面でも混沌としていました。途中は混沌としながらも、最後は何か突き抜けたような爽快感がある終わり方で、こういうところも素晴らしいと思います。
 
ぶっ通しで30分くらいかな。時間としては短いけれど、とても濃密なライブでした。そして、アンコールもあり(ミッチーさんが促していたんだけど)、最後は「ゴミ箱やれ!」の掛け声のもと、文字通りミッチーさんがゴミ箱にジャンプして頭を突っ込んで終わりました。こういう謎さがたまらないですね。
 
 
 
 
 
前に見たのは10月のクラッパーのときかな。けっこう久しぶりな印象です。
 
今回のエビは7匹といつもよりも少なめな印象。セッティングが終わり、少し間を置いてから客席の照明が落ち、フロア後方からエビの集団がやってきました。まずは様子見程度に演奏が始まり徐々に盛り上がって行く。そして、エビたちの目が怪しく緑に光った後は「イソギンチャクノ上デ踊レ!」へとなだれ込んでいきました。プリイティブなリズムに軽快でトロピカルなシンセシロフォンの音が合わさり、自然と身体を揺らしているお客さんたち。開始数分でもの凄い盛り上がりになっていました。
 
そのまま、ヲサのアップライトベースから「ワシャワシャ! ! グギャギャギャギャ! ! ! 」が始まり、フロアはさらに盛り上がりを増していきました。この曲では、バシッとギターソロをきめたエビさんが、間のキメに合わせておしりを振っていたのがツボでした。可愛らしすぎる。
 
ちょっとクールダウンという感じでテンポを落とした演奏があり、それまでとは打って変わって重厚な「アノマロカリス」へ。怪獣映画を思い起こさせるこの曲のホーン隊の演奏やシンバルの入りが好き過ぎます。
 
そして、「The D-Shrimp Carnival」で再びトロピカルな展開へとなだれ込んでいきました。ここでは恒例のかっぱえびせんもあったり、お客さんが多すぎてここ数回ではできなかった生け贄の儀式(?)もあったりで、無条件で楽しかったです。ここで本編は終わりましたが、時間も短く、盛り上がっているお客さんはこれで満足するはずもなく、当然のようにアンコールへ。「Psychedelic Under Water」だったと思います。最後にもうひと盛り上がりして終わりました。
 
今回、久しぶりに観て強く思ったのは、エビの皆さんは徐々に次のステージへ移行し始めてるっぽいなということでした。ヲサがコンダクターをするようになってからもけっこう経って、ステージ手前で盛り上げるのも慣れてきました。曲についても既存曲もどんどん変わっていって、だんだんとプリミティブかつトロピカルな質感のものへと変わってきている気がします。この辺はシンセシロフォンの導入が大きいと思いました。「イソギンチャクノ上デ踊レ!」でボコーダーっぽい音が加わっていたのも面白かったです。あと、いい意味で生楽器っぽさがないところも面白いです。パーカッションもパットでやってて、変な生々しさがない。リズムも身体で感じながら自然に踊れるもので、容赦なく楽しい。
 
あと、ヲサのベースの音って本当に独特で面白いです。音だけならいわゆるベースではなくなってますが…。出番は減ったけど、あの音がこの集団の音のイメージを作っているのは間違いないかなと思います。どんな発想であの音にたどり着いたのか気になります。
 
 
 
 
 
 
 
だんだんと部族っぽい感じに変わってきているなと感じるライブでした。エビ人間のお祭りに参加してる…みたいな。いつか、何十匹のエビが大っきいところでお客さんも入り乱れてのフロアライブとかやってくれたらめっちゃ楽しそうやな〜、とか帰り道で妄想してしまいました。あと、このテイストでの音源が聴きたいです。