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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

10.8 いやらしさは美しさ(早川義夫 +佐久間正英、照照星) /京都 SILVER WINGS

今年3月に名古屋であったJOJO広重さん、山本精一さんとのイベントからだから半年ぶりくらい。初めて行くところだったので、予想通り迷いました。混んでる四条通を避けようと裏道に入ったのがまちがいだった。出勤する夜の蝶たちを横目にさまよっていました。結局、四条通に出て探し直した。

開場時間を少し過ぎたころになんとか到着。店内はRAGのような上品な感じで、アダルトなお客さんが多くて20代の若造は意味もなくドキドキしてたよ。ライブが始まって辺りを見回したら若い人もけっこういて安心しました。

■照照星
アコギとボーカルの2人組。コーラスとか普通にうまいな〜と思った。ただ、自分の好みとは違いました。


早川義夫佐久間正英

●セットリスト(おそらく)
1.サルビアの花
2.堕天使ロック
3.花が咲いて
4.屋上
5.雪
6.嫉妬
7.シャンソン
8.あの娘が好きだから
9.埋葬
10.天使の遺言
11.躁と鬱の間で
12.恋に恋して
13.嵐のキッス
14.お前はひな菊
15.われた鏡の中から

en-1.H
en-2.君でなくちゃだめさ

en-3.からっぽの世界

まずは佐久間さんのギターソロからスタート。アルペジオのフレーズをループさせて、そこに音を被せながら世界を作っていく。ギターの音がスッと体の中に沁み込んで来るような感覚がしました。広い牧場に風が吹いて雲が流れて行ってる画がずっと浮かんでました。

佐久間さんのソロが終わって、早川さんが登場。白いTシャツで、胸に小さな赤いハートマークがあったような気がします。

早川さんがピアノの前に座り始まった1曲目は3月のライブと同じ『サルビアの花』でした。会場がそんなに大きくなくて、2人との距離が近い。演奏の後ろで早川さんがリズムをとる足の音や、佐久間さんのエレキギターのアンプを通さない生音がかすかに聴こえてきて、より歌や演奏が生々しく聴こえてきました。

曲が終わるとその曲のタイトルを告げて、すぐに次の曲へ。余分なものがなくてとにかく歌を聴くことに集中できた。途中、無意識のうちに曲に合わせて自分の表情も変わっていってる瞬間があってびっくりした。

また、佐久間さんのギターもほんとに素晴らしかったです。バッキングのときは歌に寄り添うように、ソロギターはまさにギターが歌っていて感動しました。ギターと歌が溶け合っているように思えた。地味に本編最後の『われた鏡の中から』でのコーラスよかったです。

アンコールでやってくれた『H』。これをやってくれなくてはこのライブを観に来た価値がない。曲終わりでついニヤニヤしてしまった。

ダブルアンコールにも応えてくれて、「何が聴きたいですか?」とお客さんにリクエストを。『風月堂』とリクエストが出たけど、「難しいな…」とちょっと困った様子。「明るいのと暗いのどちらがいいですか?」と聞き直し、客席から「暗いの!」と即答で返事が。この反応にはかなり笑わせてもらいました。で、『からっぽの世界』を演奏。真っ暗の中に自分が浮いていて、どんどん意識が遠のいていく…気が付いたら終わってました。

早川さんの歌はなんでこんなに心にくるんだろう。純度が高いからなんだろうかな。聴いてると自分の中の見栄とかカッコつけたい気持ちとか不純物がどんどん洗い出されていく気がする。だからストレートにくるんだろうな。いやらしい気持ちは不純物じゃないからなくならないけど。またライブ行きたいです。