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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

8.24 pop presents 『Loveletter』(森は生きている、The Pyramid) /木屋町アバンギルド

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この日はおとぼけビ〜バ〜のドラム、ぽっぷさんの自主企画に行ってきました。前日、渋谷でライブを観て、夜行バスで京都に戻り、そのまま実家の用事。さらに京都に舞い戻ってのアバンギルドでした。
 
当日は結構な雨。疲れもあってか、少し気分が冴えないところもあったけど、アバンギルドの素敵な雰囲気がそんな気持ちを消し去ってくれました。フロアサイドにあったテーブル席はほぼ埋まっていて、あとは立ち見のお客さんがそこそこいる…という程よいくらいのお客さんの入り。自分は一緒に来ていた友だちと最後尾のテーブル席でまったり観ることにしました。
 
 

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アバンギルドに来るということは、晩ご飯も食べるということなので、お酒とカレー、あとは3種盛りなんかを頼んでヘラヘラ開演を待っていました。ご飯を食べ終わった頃にちょっと遅れて開演です。
 
 

森は生きている

3月に下北沢であったカーネーショントリビュート以来、約5ヶ月ぶりに観ました。今回は、サックスやビブラフォンもいたりで大所帯でした。
 
1曲目「回想電車」のイントロで広がるバンドの音世界。アバンギルドのレトロな雰囲気とバンドの音がとてもマッチしていて心地いい。薄靄がかかって地面から光の粒が浮き上がってくるのが見えてきたり。岡田さんのスライドギターが優しく撫でるような感じで凄いトリップ感でした。もし、自分がうら若き乙女であったら、目がハートマークになってその音に酔いしれていたことと思います。2曲目「断片」はガラリと雰囲気も変わり、ロックテイストも混じったノリよく楽しい曲。椅子に座りながらでしたが、思わず身体でリズムをとっていました。
 
で、中盤の長尺曲。これが圧巻でした。ソフトロックやポップ、サイケ、プログレ、果ては民族っぽいものまでを取り込んだような多様な音楽性を感じさせながらも、森は生きているらしい曲になっているという。深緑の夜と、神秘的な白が混じり合ったような印象がありました。
 
最後は「ロンド」だったか。長い曲があったりで、少し疲れ気味になっていた自分の耳をほぐしてくれるようなリラックスした演奏がよかったです。耳に優しいサウンドで、目をつぶって聴こえてくる音に身を任せていました。今まで見た中でも間違いなく一番いいライブだったと思います。
 
このレトロで新しい音の感覚は他では聴けない気がします。そして、このバンドは観るたびにどんどんよくなっている。というか、進化しているな〜と思えるところが凄いです。そして、まだまだ伸びしろがあるのではと思わせるところが。
 
 
 
 
 

The Pyramid

初見でした。自分は初めて観るバンドについて、YouTubeなんかで動画を観たりってことは一切しない。バンドの名前、セッティングの様子を見ながらメンバーの編成や外見でどんな音かって想像して、実際の音を聴いたときのギャップを楽しむのが好きだからです。で、このバンドはギター、ベース、キーボード、ドラムという編成。ライブの中盤からはサックスも加わっていました。見た目とThe Pyramidというバンド名からプログレなんだろか〜、と想像。
 
複雑なリズムパターンに怪しいキーボード。冒頭のフレーズがキングクリムゾンっぽくて「やっぱりそういうバンドか」と思っていました。が、曲が進んでいくと、いきなりハードコアっぽい飛び出してきたり、放牧的な歌が出てきたりと意味がわからない。アバンギャルドというには何かが破壌しているし、得体の知れない混沌とした音にずっと頭の上にはでっかいクエスチョンマークが浮かんでいました。謎過ぎて、でもその謎さが面白すぎてなんだか笑えてきました。
 
ライブ中盤では、ドラムの方がヴァイオリン弾きながらバスドラやハイハットを踏んで演奏している曲があったりで「何なの?」とずっと驚かされっぱなし。こういうバンドの曲は聴きにくくあって欲しいのに、なんでこんなに聴きやすくて気持ちいいのか…。そして、ハードや側面や、クリーンな音が気持ちいいジャズっぽい展開、ブルージーなものまで、曲の振り幅も広くてなんか悔しかったです。よくわからない悶々とした感情を呼び起こされて、なんだか悔しかった。
 
ライブ後半のMC、ドラムの方のモノマネコーナー。いくつかありましたが、ヤムチャと永沢君の完成度が高くて「なんでここでモノマネやねん!しかも、なんで上手いねんっ!!」と心の中で熱きツッコミを入れざるを得なかった。そのままちょっとムーディーに曲に突入してところもニクい。
 
アンコール込みで1時間ちょっとの演奏。あまりに衝撃的すぎて、自分のモードを合わせきる前に終わってしまった…。帰りの道でも「何だったんだ…?」とずっと考えていました。
 
 


THE PYRAMID - 新曲 - 2013-11-16 - ワンマン - Set 2 - YouTube

 

 

ツーマンなのでどちらも持ち時間が長く、アバンギルドの雰囲気とマッチしたバンドで、大満足のイベントでした。やっぱり個人企画っていいイベントになることが多い。主催者の趣味が全開で、意気込みや想いが伝わってきたり、演者の皆さんもその気持ちが伝わって、いい演奏に繋がっていくのかな〜と。本当に楽しかったです。