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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

12.4、12.5 PARA /梅田シャングリラ、京都メトロ


9月にシャングリラに行ったときに知ったPARAのライブ。山本精一さん関連のバンドで間違いなく一番好きなPARAのライブ、しかも「"ほぼ"全曲」とあっては行かない訳にはいきません。

最初は両日行くつもりでしたが、職場の忘年会が5日に入り、はじめはメトロに行くのを諦めていました。ですが、思ったより忘年会が早く終わったので早々に「お疲れさまでした〜!」と皆と別れ、そそくさとメトロ公演にも駆けつけた訳です。PARAのライブはそれだけの価値がある。京都公演ではルビオラさんの演奏もありましたが、自分が着いたときには終わっていたので割愛。この両日は同じセットで、シャングリラ公演の際、終演後にYoshitakeさんのセットリストを頂くことができたので、そちらを見ながら1曲ずつ簡単に感想を書いてみます。嫌な顔せずに笑顔でセットリストをくださって本当に嬉しかった。


1.Jack
ライブの開始にはぴったりの曲。神秘的な始まりからキメのフレーズに入ったときの開放感がとても気持ちよくて素晴らしいです。曲の構成も比較的シンプルで聴きやすい。

2.Corinto
開放感にあふれた2曲目。メインメロディーの輪唱パートに入ったときにズレがたまらないです。音が横にズレていく不思議な感覚でした。

3.Cube
前の2曲からテンポを少し落とし、いくつかのメロディーを重ねることで曲が奥行きのある広がり方を見せていました。

4.M/O
ほぼひとつのフレーズ(ドレミファソだと思う)で構成された曲。休符のタイミングやテンポを変えることで単純なフレーズが幾通りにも聴こえてくるところに中毒性を感じます。5時間くらい聴いてみたい気もしますが、確実に頭がおかしくなるでしょう。個人的には大好きな曲で、この曲のイントロが聴こえると興奮してきます。

5.Fret works
CD未収録の曲。既存の曲よりも各パートの絡み方が複雑になっている気がします。それぞれの楽器が一定の距離を保ちながら自分はこの曲を聴いていると元素モデルの図が浮かんできます。中心には何もなくて、その周りで曲の要素がいろいろ動き回っている感じ。

6.Eura
この曲を聴いていると日が落ちていく頃の海辺の画が浮かびます。その後、日が落ちて空にオーロラが見える。音色は神秘的、メロディーはどこか哀しい。

7.Mirage
PARAの楽曲の中では一番新しい曲。最もPARAらしい曲であるようにも思います。「デレレレ」っていうキメ(?)部分が少しずつズレていって最後には一周回って元に戻ってくるところなんか最高に気持ちいいです。鏡が山のように溢れかえる部屋の中に自分がいて、あっちこっちに音像が映し出されるのを目で追いきれない感じか。もう、複雑という次元を超えていて、聴いている自分もフレーズがさっぱり追えなくていつも混乱してしまう。その混乱してしまう感じが快感。

途中でやけにダンサブルになるところなんかも好きです。この曲が聴きたいがためにメトロに行くことを決めました。

8.Palmet
山本さんもMCで言っていたけど、ライブで演奏されるのは珍しい曲。音に宝石のような輝きがあって綺麗です。爽やかな開放感があって、メロディーも乗りやすく聴いていて楽しいです。

9.Pastral
とにかくメロディーラインが好き。この曲も音がキラキラと輝いているような気がします。早くCDで何度も再生したい楽曲。

10.Arabesque
本編最後に演奏されました。これまでのライブでも最後に演奏されることが多かったです。神秘的な出だしから時間をかけて徐々に盛り上がっていき、後半はどんどんスピードアップしていってスコーン!と突き抜けるような展開がラストにふさわしいと思います。そして何故だか泣けてくる。

en-1.Crystal Code
こちらもアンコールでの定番曲。まさに水晶のような音像にところどころ山本さんのヘヴィなギターが混じって重厚な世界を作り出しています。千住さんのドラムとYoshitakeさんのギターのスラップがダンサブルな空気感も作り出していて頭からっぽにして踊れる。

en-2.Systrum
ダブルアンコールで演奏されました。東京では準備はしていたけど、アンコールがなくて演奏されなかったそう。これでPARAの持ち曲全部ですね。クールダウンといった感じで、ゆったりと締めていました。印象的だったのは家口さんが同じフレーズを延々繰り返していたので、集中するためか、ずっと1点を見つめていたことでしょうか。


と言う感じで両日とも約2時間半に渡る長時間の演奏。身体で踊り、頭でフレーズを追って混乱してくるPARA独特の感覚を堪能することができて大満足でした。

両日の公演を比較すると、梅田はベースが効きすぎていてちょっと疲れたかもしれません。その代わり(?)山本さんが饒舌で、たくさん喋っていました。京都はMCはそれほどだったけど、音のバランスは取れていて、聴きやすかったです。

何にせよ、とても珍しいPARAの全曲ライブ。両日とも行くことにして全く後悔はありませんでした。こういうライブを定期的にやってほしいな〜。そして、そろそろ新譜を…と思いますが、1曲完成させるのに1年はかかりそうなので(たぶん、それくらい難しいと思う)、もうちょっと先になるかもですが、気長に待っています。