θ

企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

10.19 <BLACKOUT SINGULARITY>(FEROCIOUS X、FORTITUDE、MASONNA、ButcherABC) /難波ベアーズ

先月に引き続き2ヶ月連続でのMASONNAです。他のバンドは一切知りません。果たしてどうなることか…。

開場時間を少し過ぎた頃に到着。入り口にDODDODOさんがいて慄いた後に入場。中にはデスメタルグラインドコア系のシャツを着た屈強そうな男たちが談笑しておられました。もちろん店内でかかっている音楽はデスメタルグラインドコアばかり。「これはマズイか…」と不安になりながらも前の方で開演を待っていました。


■FORTITUDE
ギターさんがデカイ。ボーカルさんはさらにデカくてスキンヘッド。ライブ前に受付にビールを買いに行くボーカルさん。ライブ前に飲みだす。飲みかけの缶を差し出されたので頂く。返したらまた飲みだした。んが、ほとんど口からダラダラとこぼれている。「なんだこれは?」と思いながらもライブが始まりました。

ライブ中も飲んだビールで霧吹いたり、こぼしたり、中身がなくなると缶を客席に放り投げてきてやりたい放題でした。途中で客席に突っ込んできたり。マイクも客席に投げてた。で、これらの行為をまったく躊躇無く笑顔でやってるところが恐ろしさを増幅させていました。

音はシンプルなグラインドコアという感じか。自分の立ち位置が悪かったのか、パフォーマンスの割には音の厚みを感じられなかったのは少し残念でした。なんか、ドラムの音が小さくて、こういうバンドはドラムがズドンと出てくれないときついです。


■FEROCIOUS X
ノイジーなクラストコアバンドでした。パワフルなドラムに会場を暴れ回るノイズギター。金髪で髪をおっ立てた一見パンクなボーカルさんは絶叫しながら客席に突入し、ライブの半分以上を客席で叫んでいました。スイッチ入ったお客さんが本気のモッシュを繰り返し、身の危険を感じたので自分は端に退避。

ボーカルさんのパフォーマンスもですが、演奏も異様なくらいのテンションで高揚せずにはいられなかったです。んで、ドラムの安定感もすごかった。ライブ後に床にへたりこんでいたけど、そらそうなるわってくらいハードな演奏でありました。


■ButcherABC
長髪ギターにベースはガスマスク。ボーカルは血染めのエプロンというこれまたヤバそうなビジュアル。6年ぶりの大阪らしいです。かなりファンもいるみたいで、前の方でヘドバンしてる人が多数。

こういうバンドにありがちな「音がぐちゃぐちゃでわからない」感がなくて、デスメタルグラインドコアを基調にしながらもバランスの取れた音が好印象でした。一瞬見せるディスコっぽいリズムやフレーズがどことなくポップな印象もあって、幅広い音楽性を感じさせる一面もあり、面白いバンドだなという感じでした。今になって物販も確認せずに帰ってしまったことを後悔しています。

アンコールもあって、自分ももう少し聴きたいと思っていたので嬉しかったです。


MASONNA
こんなバンドばかりでなんとなくアウェイな印象があり、「一体どんなライブになるのだろうか?」とドキドキしながら最前列へ。それまでステージに鎮座していたドラムセットが片付けられ、マゾさんが出てこられました。

マイクスタンドを固定するためのコンクリートブロック、そして床に置いた機材を静かにガムテープで固定していくマゾさん。固定具合を確認しながら黙々とガムテープを貼り続ける様子はなんとも言えない恐ろしさがあるものです。

セッティングが終わり楽屋へと戻るマゾさん。少しの間があり、重たいベアーズの鉄扉が開き、恐ろしい目をしたマゾさんが出てきました。リバーブ効かせたマイクでの絶叫から足元のエフェクターのスイッチを踏み、ノイズの渦が会場全体を暴れまわる。ご本人も恐ろしいくらいのテンションで暴れまわりステージ脇のスピーカーへ。そのまま客席へとダイブしのたうち回る。前の方で観ていたお客さんがこのダイブに巻き込まれて倒れていたのが印象的。

ステージに戻り、マイクスタンドにマイクをセッティングし直してまた絶叫。エフェクターのスイッチを踏むもどこかイカれてしまったのか音が出ない。それもそのはず、この一瞬で起きた強烈なパフォーマンスに固定されていたはずの機材はめちゃくちゃになっていて、コンクリートブロックはエフェクターの上に乗っかっていました。遂にはマイクも入らなくなってしまい、地声で絶叫するマゾさん。その目と声は常軌を逸していました。そのまま客席を通り抜けて会場から去っていきました。このすべては大体2分半くらいの出来事。今回も目まぐるしく変わる展開に一瞬たりとも目が離せなかったです。

正直、音の完成度という点では先月の方がよかったです。が、今回はトラブルもあってか、マゾさんのテンション異様なくらいでかなりバイオレンスなパフォーマンスでした。いつもとは違ったMASONNAのライブが観れて楽しめました。


とりあえず、当分ブラストビートはいいです…というくらいにお腹一杯のイベントでした。面白かった!