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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

7.14 UTA WAS part 1 Phewと山本精一 それぞれの出発(たびだち) /六本木スーパーデラックス

前日のFREE DOMMUNEのテンション&疲れをそのままに、高円寺ガイジンのカールズカラー展のドキドキをそのままに、行ってきました。最初はそのまま京都に戻ってもいいかなとか思っていたけど、山本精一さんとphewさんの組み合わせとあらばそんな訳にもいかず、気がつけばチケットを買っていました。

会場は全然行ったことないところだったんで、Twitterで聞いてみたらものの5分で「六本木ヒルズの近くですよ
」と教えていただいて感激してたり。「これで安心や!駅の側やろうし、迷わず行ける!」と思っていたら駅からヒルズは駅から少し離れているみたいで迷いフラグがたったり。

六本木に向かう前に、今回の東京遠征のお目当てのひとつだった西浦謙助さんがデザインされた「大陸くん」Tシャツを買うために新宿マルイワンへ向かいました。駅から出た瞬間にゲリラ豪雨に見舞われ、「神のイタズラかいな…」とがっくり肩を落としたり、マルイワンがさっぱり見当たらずに雨の新宿を彷徨ったりしながらなんとか着けた。そして、かなりのカラーバリエーションがある中から白地に黒という一番無難なものをチョイス。もっとはっちゃけた色でもよかったかもと思わないでもないけど、勇気がなかった。

そんでもってやっとこさ六本木へ向かおうとするも、ナビタイム先生がお示しになられた都営大江戸線新宿駅が見つからずに延々迷ってました。六本木駅出てから迷うことも考えて早めに出たのにかなりマズイ展開。気がつけば新宿西口に
いて、そこから乗ったら乗り換えがあったりしてめっちゃ大変でした。トーキョーラビリンスか…。六本木駅についてからは、奇跡的にサクッと迷わず行けて開場時間ギリギリに着けてよかったです。入り口近くにすごい列ができていて、見つけやすかったのもよかった。たぶん、列がなかったらお店通り過ぎて明後日の方向へ向かっていたと思います。

会場内はライブハウスというよりはアートスペースというような感じ。簡易的なステージがあって、向かいに椅子が並んでいました。聞いた話では演目によってフロアのレイアウトを変えているそうです。

客入れに時間がかかり、定刻の19時半を20分くらい過ぎてからライブは始まりました。


山本精一
今回はドローンとしたアンビエントギターで60分。

おもむろにギターを爪弾くと音の粒が輝いているような綺麗な音が広がっていきました。ときおり薄く聴こえるフィードバックの音もよかった。そこからドリーミーな展開になってきたと思ったら、ちょっと高めの打ち込みの音がリズムを刻む。音に身体を委ねながら浸っていると、リズムの音が消え、ダンサブルなビートが聴こえる。ギターの音はドリーミーでした。またリズムが変わり、摩訶不思議なギターフレーズ。そして、轟音のノイズタイムを経て、ドリーミーな展開に戻って終了。

地球〜宇宙へ、古代から現代へと行ったり来たりしているような気持ちよくて不思議な夢を見ていました。うん、気持ちよすぎて半分以上寝てました。


phew
今回はひとりでした。ステージ上の机にはアナログ感ある機材がズラリ。テープエコーもある。

舞台の上にあがったphewさんは機材をいじりドローンとしたような音、どことなく発信音みたいな音階の無い音を出していました。昔のSF映画に出てくる宇宙船のようなイメージが頭の中で広がっていく。機械的な感じもあり、それでいてどこか温かみのある感じ。

そして、ディレイやエコーのかかった声で「電気信号の振動は鼓膜に伝わっていきます」とか「電磁波は波です」とか物理の教科書に出てきそうなフレーズをぼそぼそと語っていました。で、空間の奥のほうからモコモコした音のリズムトラックが流れ出しました。中盤にはそれまでより硬質な音のリズムが流れたり、そのトラックに乗せて語りは続く…。ゆっくりと時間をかけて次の展開に入っていくのがたまらなく気持ちよかった。

自分は気がついたら寝ていました。夢うつつの状態で聴いた音でしたが、無機質な質感とアナログチックなやわらかさのバランスがとてもよかったです。MOSTのときみたいにがなりたてるような声もいいですが、感情を出さない語り声も妙な艶っぽさがあってよかったです。

今度はちゃんと睡眠をとってきちんと観たいです。


山本さんとphewさんの組み合わせで「UTA WAS」というイベントのタイトルから歌ものになると思っていたから、この2人のライブにはかなり戸惑いました。でもよく考えたら、「歌わず」ってことだったのかと思って納得しました。それか「歌の次の表現」ってことだったんだろうか。とにかく、このお2人の底知れぬ才能に打ちのめされたのでした。


ライブ後はみんなで近くのお店で坦坦麺を食べる。おいしかった!もちろんライブもいいんだけど、後のこの時間も楽しみなのです。