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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

5.4 『私たちの街の歌 大阪』(白い汽笛 with mmm、江崎將史、山路千恵子、neco眠る、DJ:威力) /梅田シャングリラ

新譜があまりにも素晴らしすぎた白い汽笛。neco眠るとDJ威力さんを迎えてのレコ発とあれば行かない訳にはいきません。この日はライブを観た後でそのまま東京へ行くというのに、ほとんど準備もせずに惰眠を貪っていたため、ギリギリで慌てて用意する体たらく。それでも開場時間ちょっと過ぎに着けました。

DJ威力さんのかける音楽でほどよく温まる会場内。この方のかける曲は一般的なDJがかけるものとは全く違うくて、ふわりと楽しい気持ちにさせてくれるのが好きです。この人がDJをされると、ワクワク感が3割増しくらいになります。なんか会場のムードメーカ的な存在だと思う。


neco眠る
開演時間10分くらい押しでステージの幕が開く。そこにいたのはビシッとスーツできめてベースを弾く伊藤さん(シルクハットとグラサン、おなじみ金のネックレスはもちろんつけてた)。いつもはジャージで最後に出てくるのに、何故!?この意表をつかれたオープニングに会場は大爆笑でした。

まずはこの間のメトロでもやった新曲から。これまでのneco眠るテイストを残しながらも、キラキラした音の質感はまさに次のステップへと登りだしていることを感じさせる曲でした。そこからは「Sun City's Girl」や「DASI CULTURE」なんかの定番曲が続く。ここはただただ踊るばかり。ほどよく埋まったフロアでは、一心不乱に踊りまくる人が多数見受けられました。

中盤にハイテンポでけっこうハードな新曲を挟み、やっぱり定番の「学食のラーメン」。この曲の後の森さんのMCで「高校生のときに白い汽笛の寺島くんにラーメンの汁を貰った」のが曲のきっかけみたいです(このお2人は小、中、高と同じ学校だったそう)。こんな寺島さんと対バンして、自分のレーベルからCDを出せて幸せですみたいないいことを語ってる森さんの横で通訳みたいなフリをしている伊藤さん…。感傷的になりそうな場面をいい具合に和ませてくれたかな。で、寺島さんと一緒に入っていたサッカーチームの名前という「YODOGAWA BOYS」が演奏され、一気にラストスパートで「ENGAWA DE DANCEHALL」へ。笑顔の客席が踊りまくり、最後はミドルテンポの新曲で締め。

活動再開してからneco眠るを観たのは2回目ですが、音の純度が上がったというか、新曲は特にキラキラと輝くような音になっていて、これまで以上に多幸感に溢れたライブだったと思いました。伊藤さんは相変わらず正装しててもヘッドバンキング連発で、帽子は落としまくりのグラサン吹っ飛びまくり。客席へ飛んでくることも何度かで、ここだけは変わらずなんだなと安心安しました。


■白い汽笛 with mmm、江崎將史、山路千恵子
初めてライブ観ました。アコギ、ベース、オルガンという編成のため音量はそんなに大きくない。照明もシンプルで、さっきまでneco眠るで大盛り上がりしていたフロアであることが嘘のようでした。

始めはメンバー3人で数曲。「つり」なんかをやっていたかな。で、最初のゲストである山路千恵子さん(Dr)と一緒に次の曲へ。その後もmmmさん(Cho、Fl)や、neco眠るの森さん(Gt)、江崎將史さん(Tp)を迎えて何曲か。人数が増えて、音に厚みが出たという感覚はあまりなく、ふくよかな感じになったという印象でした。mmmさんもボーカルをとり、サビは全員で歌った「白い汽笛」のやわらかく、楽しい空気感が最高でした。

今回は持ち時間も長くて、持ち歌のほとんどをやったであろうライブ。ハイライトは後半にやった「レゲエ」かなと思う。フロアの真ん中くらいにいてたお客さんたち(たぶん、身内?)の喋り声が気になって音に集中できなかったり、お酒飲みまくって床にこぼしたりと正直いい印象なかった。でも、この曲の途中で小倉さんが「この曲は酔っ払いの歌なんだけど、酔っ払いばかりで最高やと思います」とコメントした瞬間にブワッと幸せな気持ちが溢れてきて、客席も巻き込んでの大合唱が起きたのは素晴らしいと思いました。こういうことがあるからライブ行くのは止められないと思いました。neco眠るとは違った多幸感。

アンコールでは「一人暮らし」を演奏。最初はメンバーと江崎さんだけでしたが、途中から他の面々も出てきてワイワイした感じに。本編ではずっとやさしく触れるようにドラムを叩いていた山路さんがかなりめちゃくちゃに叩いていたのが面白かったです。そして、小倉さんの「後1曲やっていいですか。mmmさんは何も言わずに歌って下さい」というひと言から演奏されたのはmmmさんの「ケンちゃん」でした。本人は本当に知らなかったみたいで、びっくりしながらも感激した様子で歌っていました。引退を宣言されたmmmさんへのはなむけだったのかな。胸がいっぱいになる最高のサプライズでした。


どちらも、観る人を幸せにしてくれる素晴らしいライブだったと思います。そして、演目がすべて終わりPascalsの「のはら」をかけるDJ威力さんに脱帽しました。このタイミングで最高の選曲だと思います。