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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

9.2 「アニス&ラカンカ残暑にぶらり二人旅 〜7ep&Albumリリース編〜」(アニス&ラカンカ、山本精一) /京都アバンギルド

お盆に進行方向別通行区分の対バンで観たアニス&ラカンカがよかったのと、共演者が山本精一さん、アバンギルド久しぶりやんと思って行きました。

アバンギルドに行く前に磔磔に寄って渋さ知らズとPLAY GROUNDのチケットを買う。たまたまお店の人が外にいてて、さらりと買えてよかったです。そのままぶらぶら歩いて開場時間を少し過ぎたあたりで到着。予想通り、机と椅子があってゆっくり観れるスタイルだった。

物販にmmmさんと見汐さんがいらっしゃったので、新譜を購入。お店で買うのもいいけど、こうやってご本人たちから直接買うと思い入れも違う。買うのを我慢してよかったです。

晩ご飯を食べようとメニューを見たけど、ご飯ものがタコライスしかなくて少し残念。それを注文した。タコライスも全然おいしいからいいけど。

開演時間少し前になって楽屋から山本さんが出てきました。物販のところでアニス&ラカンカの2人と談笑。開演時間になっても普通に談笑。まぁ、ええかと思ったり。


山本精一
今回はいつものストラトではなく、他のストラトでもなく、セミアコ?でした。

「アニス&ラカンカさん、レコ発おめでとうございます」ときっちりしたことを言っている。「なるべく前向きな歌を選んだつもりだけど…なかったです。絶望的な歌しかなかったです」と山本さんらしい(?)発言も。

ギターをつま弾きながらそんなMCがあって、そのまま1曲目『せいか』へ。CDのバージョンもいいけど、弾き語りでそっと歌うのも素晴らしいです。そのままフラットなテンションでライブは進行していきます。

2曲ほどやったところで「今日はいつもと違うギターを弾いてますね。いつも使ってる黒いストラトキャスターが壊れて…ついに壊れました。チャリンコにくくりつけて走ったり、屋根の上にのせたり、あろうことか水に入れたり…。で、20年年間使っていたけど、とうとう壊れました」と。それを聴いた瞬間に「そらそうやろ!」と心のツッコミを入れたところで「壊れても音は出ますから、いずれ弾きたいなと思ってます」という発言にほっこりした。山本さんのトレードマークだし、また使って欲しいと思います。


ライブ中盤では「イントロ覚えてない」との前置きがあって、羅針盤の『光の手』を演奏。一応、イントロを思い出そうとギターを弾いてみるけどやっぱりダメで、「やっぱりダメですね」とあってからの歌い出し。間奏のときのディレイやリバーブを使った神秘的な音がよかった。ブワッと景色が変わったように錯覚した。

約40分くらいの演奏が終わって、帰ろうとするもアンコールがかかって右往左往する山本さん。「でしゃばったマネはしたくない」と遠慮するも、なかなかステージから降りずに自分にツッコんだり。譜面台のライブ告知のチラシの説明をしたり。照れながらも一旦楽屋に楽譜を取りに戻ってもう1曲。

派手な演出は一切なく、少し暗いぼやっとした照明の下で淡々と曲を歌ったり、歌いだそうとするも「できません」と止めちゃったり、曲の出だしを忘れたのかイントロがやたら伸びたり、何でもないことを喋ってみたり…適度な空気感でとても穏やかな時間を過ごすことができた。


■アニス&ラカンカ
お盆と同じ衣装。まずは『アニス&ラカンカのテーマ』から。2人の綺麗なハーモニーとカントリー調の軽快な曲が気持ちいい。こないだは最前列でかぶりついていたから、音のバランスが悪くて2人の声を堪能しきれなかったけど、今回は大丈夫そう。

一応、「ニュージャージーからやってきた18歳と16歳の姉妹」って設定なんで、MCがそれっぽくしようとしていて面白い。「パパはファームを経営してるんだけど…」とかちょこちょこっと英語を混ぜて喋っている。「ワァ〜オ!」とか「クール!」とか反応も面白くって、笑ってしまう。

『Rainbow』、『マレーナ』と2人の美しいハーモニーに聴き入ってからの中盤、『Here comes the sunrise』のファズギターでおわっと目が覚める。

本編最後はアニスさんがドラムを叩いての『you're cool』。上手いとは言えないけど、ふにふにしたリズムに楽しそうな2人の姿がこちらも楽しくさせてくれる。

本編が終わり、いいライブだったと確信させる大きな拍手で包まれた後のアンコール。ゲストに「ニュージャージーの超大先輩をお呼びしています」と。アニスさんが「Please Come Here!スティーブン!」コールで出てきたのは山本さんでした。山本さんもアニス&ラカンカの設定に乗っかって流暢(?)な英語で喋ってる。最後に「私はセバスチャン」と言ってて「Oh!Sorry…」となっていたり、やり取りがおもしろくて最高の空気感でした。演奏前のアニスさんとラカンカさんが感無量という感じで「Good Memoryだね」と言っていたのが印象的。

セバスチャンはドラムです。スティックは右手だけ。スネアは素手でで叩いてました。この人は計り知れない…。やってた曲はタイトルは知らないけど、宴の終わり夏の終わりにぴったりな曲で、しんみりしながらも楽しく素晴らしいものでした。鳴り止まない拍手がそれを物語っていた気がします。

最後に山本さんはセバスチャンからスティーブンになっていた気がしますが、何でもいいです。

夏の終わりにぴったりないい時間が過ごせてとてもよかったです。