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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

2.11 Incapacitants vs Solmania /難波ベアーズ

難波ベアーズ25周年で企画された東西ノイズ大御所対決。深く考えずに開場時間ちょい過ぎに行ったら、入り口の階段に入りきれないくらいの人で溢れていてびっくりしました。開場が遅れたのもめずらしい。ベアーズは時間ぴったりに開場、30分押しで開演のイメージなのです。待ってる間、中から聴こえる音で気持が高まってた。

結局30分近く押して開場。やっぱり前の方に行ってしまった。最前列真ん中。そんな状況だから当たり前だけど、大入り満員でした。

■SOLMANIA
ステージ上にあるアンプ(6台)、数十個のエフェクター、とてつもない改造ギター。これだけでご飯3杯はいけそう。配線のシールドがウネウネしてるのもよい。

グッと集中して演奏始めるも、カツミさんの側のトラブルでYAMAHAのアンプから音が出ない。演奏しながら直そうとするもどうしてもダメで一旦中断。「アンプトラブルです。ビールを取りに行きます」と大野さんは楽屋へ。これは完全に関西のおっさん。で、スタッフさんも出てきて原因追究へ。「これか?」「これかな?」「こっちちゃうの?」と電源やシールドをいじっている姿が微笑ましかった。さっきまでの緊張感が嘘みたい。結局、エフェクターの調子が悪いようでした。代わりを出した時の大野さんの反応「同じのが出てきた!しかも古い型!」が面白かった。場内からは自然と拍手が。みんなほっこり気分やけど、これから轟音ノイズを聴くんやで。

気を取り直して演奏再開。最初はあまりの音量に耳がやられるけど、次第に慣れてくる。ものの5分も経たないうちに自分の耳がノイズモードになっていきました。その後は身体で、頭で、脳みそで全身で音の粒子を受けてました。

今回は立ち位置の関係か、それぞれのアンプから出る音の位置関係もわかって立体的に聴けたのがよかったです。約50分くらいのライブでしたが、時間が一瞬に感じられる素晴らしい演奏でした。


Incapacitants
非常階段ではこの2人の演奏は観たことあるけど、Incapacitantsは初めて。セッティングに時間がかかりそうかな〜と思ってたけど、15分くらいでサッ終わりました。

SOLMANIAは変形ギター2人でロックテイストなノイズという印象でしたが、こちらはターンテーブルやカシオレーターといった電子系のもの、空き缶や猫じゃらしみたいな棒といったヘンテコ系のもので、どちらかといえばクールな音だった。

開始直後は2人とも冷静に機材をいじってましたが、演奏が進むにつれて何かに憑かれたように体を小刻みに震わせる2人。何故だかわからないけど自分も身体を揺すってた。周りの人もそうで、なんでこうなるのかわからないけどそうならざるを得ない感じ。美川さんの目が完全にイッてた。コサカイさんも汗まみれで客席手前まで出てきて叫んだりとメンバーもお客さんもどんどんボルテージが上がっていく。

そのまま絶頂に向かっていき、最高潮に達したときにコサカイさんが機材をぶち曲げてライブ終了。終わってからヘトヘトになったわ。

ライブ自体ももちろんよかったんだけど、個人的にはこういうことを普段はサラリーマンの2人がしているという事実に感動しました。普段は社会人として真面目に働いている人が見せる違った一面…、そういうところに一番の狂気を感じます。パンクよりよっぽどパンクや。自分もこういう年のとり方したいな。

しかし、今回のイベントはベアーズやからこそのイベントやな〜。どノイズのユニット2組。そして満員になるという…ホントに面白いな。