θ

企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

4.23 増子真二のギターオーケストラ、Sarry、地獄変、野田真男(from.東京/しにぞこない) /なんばベアーズ

ベアーズ4月のスケジュール見てたら増子真二さんがギターオーケストラやるってことで喰いついたイベント。

地獄変
すっごい前に観た気がしてて、そのときはかなりやさぐれたガレージだった記憶があったんですが、エレアコの弾き語りでした。別のバンドと勘違いしてたのかなぁ?

で、弾き語りといっても椅子に座ってちゃらちゃらではなくて、立って指弾きでした。後半は髪を振り乱しての激しい演奏。ノンエフェクトのギター1本という最小限の状態だからこその自由な音が印象的でした。

■野田真男
PCのオケに合わせたドラムの演奏。4曲ほどの演奏で1曲目はノイズに合わせて、2曲目は鉄琴みたいな楽器の演奏、3曲目は浮遊感のあるオケ、4曲目はヘビィロックのギターリフに合わせてって感じだった。1音1音がとても重くてずっしりくる音だった。そこがよくもあるんですが、ちょっとモタッた感じというか、リズミカルな感じがあまりなかった気がします。

■Sarry
3回目かな。前はドローン系の音楽はあまり好きでなくて、初めてみたときは退屈でした。最近はドローン系の音楽も受け付けつつあるのですんなり聴けました。ループしたフレーズが重なっていくのがとてつもなく気持よかった。

メンバーの衣装とか、この呪術的な音はほかにはないと思います。

■増子真二のギターオーケストラ
Sarryが終わり、楽屋からどんどんギターアンプが運ばれてきました。全部で10台あった。もしかしてギターオーケストラってのは増子さんがひとりで10台のアンプを使って演奏するのか?と思っていたら、ぞろぞろと楽屋から人が。アンプの前に椅子が並べられ、男女9人の若い子が準備しだしました。みんな大学生くらいの若い子。全然ミュージシャンっぽくなくて普通の人ばっかりだった。たぶん、以前に公募してた人たちなんだろうと思います。ギターばっかり持った人が(ベース2人とスティールギター1人いましたが)10人もステージにいてめちゃくちゃすぎて笑えました。

ステージ奥に半円を描くように9人が並び、そこに向かうように座る増子さん。なんでずっと背中しか見えなかった。みんなの準備が終わったことを確認して「行ける?」と確認。増子さんが「よろしくお願いします」とオーケストラの人とお客さんにペコリと頭を下げて演奏開始。

たぶんオーケストラの人は普段バンドとかやってなくて、ギター始めて1カ月みたいな感じなんだと思う。なんか弾き方がたどたどしかった。音も単調で、コード押さえてどうとか、ギターのハーモニーがどうとかいうレベルではなくて、「ジャ〜ン」とか「ジャラララ…」みたいのの繰り返し。そんな感じでそろそろかというところで増子さんがシメておしまい。「お疲れさまでした」とオーケストラのみんなにペコリと頭を下げていて微妙な距離感が印象的だった。

正直、演奏は「…」なところもあったけど、オーケストラの人たちの初々しさと、楽しそうな様子が伝わってきてとてもいいライブでした。たぶん、増子さんもそういう感じや素人の違った価値観からの発想が欲しかったんじゃないかなと想像してました。

オーケストラの人に向かい合って座る増子さんと、増子さんの合図をじっと見つめるみんなの様子は先生と生徒のようでした。もっと続けたら面白いことになりそうな気がしました。