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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

七円体、DMBQ / 難波ベアーズ

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この日はDMBQと七円体を観るために難波ベアーズへ。開場、開演時間が早かったり、前売りがソールドしたという情報があったので、行列だろうと予想して早めにベアーズへ行きました。んが、思ったほど並んではおらず。ベアーズのお客さんは相変わらずなのですね。

 

受付を済ませて会場内へ。フロアの中心には、七円体のセットが組まれていて、お客さんは囲うようにして観るスタイル。ステージ上も客席として解放されていたので、自分はステージの上から観ることにしました。場内BGMは無く、エアコンも切った室内、無音の中で徐々に増えていくお客さん。ワイワイした雰囲気ではなく、静かに演奏が始まるのを待っていた様子が印象的でした。定刻を5分ほど過ぎたところで七円体のお2人が出てきて演奏スタートとなりました。

 

 

七円体
去年やったか、一度、本拠地ンチチビルで観て以来の2回目。7枚のシンバルを2人が向かい合わせで木琴のバチを使って演奏するスタイル。

 

波のように、炎のように、森のざわめきのように、具体的な景色が見える瞬間があったり、音が波紋のように広がったり粒子のように見えたりととても色々な音像が浮かんでくる演奏でした。最初は静かに始まり、前に出した音が徐々に広がっていって、中盤から後半にかけて幾重にも重ねあわされた倍音が豊かに広がっていく感じが快感でした。また、生音だったので、会場の中心から音が広がっていく感覚がこれまた良かったです。じっと集中して聴き入っていたお客さんの様子も素晴らしかった。

 

言葉で説明すると陳腐になってしまいそうなので、実際に体験したほうが良い。そんな感じ。

 

 

DMBQ
今回もヤバヤバなライブでした。七円体の演奏が終わり、機材の撤収とDMBQのセッティング。予想よりも早く終わって、定刻(18時)の15分前くらいにすべての準備が完了しました。一応、18時からということで、無音のベアーズで瞑想しながら開演を待つ謎の時間が発生しました。そして、定刻となり、DMBQのメンバーが登場しました。

 

増子さんの長いギターフィードバック。MAKIさんの腹にくる地獄のようなベース。ゆっくりとタメながら、爆発する瞬間を伺う和田さん。そして、1曲目「Blue Bird」が始まりました。重く、ゆっくりとのしかかってくるようなリフと轟音が響く場内。これがDMBQサウンドなのだと見せつけられます。ゆらりゆらりとステージ上でギターを鳴らす増子さん。合間のギターソロでは、過剰なまでに身体を仰け反らせたりしてて「ギターソロはこれだ!」と言わんばかりのパフォーマンスでした。この「過剰な動きが音のうねりを増幅させる感じ」が最高に好きです。そのまま轟音のノイズを撒き散らし、お客さんの鼓膜を破壊していく感じ。最高です。5曲ほどやって、ラストの定番曲「Are You Satisfied?」へ。「あれ?短いな?」と思いつつも、いつまでも聴いていられる印象的なリフと中盤の和田さんのドラムソロ。そこからまたリフに帰っていく快感を覚えながらステージに目をやると和田さんのドラムセットが半壊してました。そして、曲が終わり、空中ドラムへと移行したのですが、ここでアクシデントが。ドラムをセットし終え、和田さんがお客さんの上に登ったあたりでベアーズの電源が落ちた。それまでの流れが最高で、これから突き抜けて行くぞというその瞬間に落ちた。それはそれはコントみたいな展開でした。真っ暗な会場で一瞬唖然とする場内でしたが、すぐにお客さんがスマホの光で照明を作ったりで元の盛り上がりを取り戻す。ヤケクソ感に溢れていて、めっちゃ盛り上がりました。そのままの勢いで空中ドラム終了。ライブも終わりかと思いきや、増子さんから「今日は2ステージやります」とのことで沸く場内。自分も15年はDMBQ観てきているけど、こんなことは初めてです。

 

新たなドラムセットの組みなおし、その他ステージ修復を終えての第2セット。定番の「She walks」から始まり、次はまさかの「Mama Song」。個人的にも思い入れの強いこの曲がこのタイミングで演奏されることの感激で、ちょっと泣きそうでした。んでもって「Nowhere」とかリフが最高な曲が続いて第2部も終わりな感じ。増子さんの「最後何やると思いますか?」で始まったのが「Are You Satisfied?」という馬鹿馬鹿しいけど最高な展開でした。2回目は空中ドラムも増子さんのガスマスクもしっかり炸裂し、最後の最後のドラムタワー破壊へ。お客さんのキャップを取り上げて、和田さんが被り、バッター振りかぶって…何故かドロップキック!!無残にもバラバラになったドラムセットがステージに転がる中、大団円にて終了となりました。客席からは惜しみない拍手の嵐。でも、これ以上は無理ってことで、おしまいです。

 


DMBQ - LIVE @ 全感覚祭2018

 

 

ということで、最高な春のイベントでした。全然色々なところで出てますが、このイベントは17歳の女子高生が組んだんですよね。千種さんという可愛らしい女子高生。出演した2組に対する思い入れや、開催に向けた真摯な気持ちが出演者やお客さんにもしっかりと伝わっていて、それが演者の素晴らしいパフォーマンスや、盛り上がりつつも暖かい雰囲気に包まれたお客さんの反応に繋がった様子がありありと見て取れて、感動でした。自分もイベントやったりだけど「これは敵わないなー」と思ったりでした。何と戦っている訳でもないけど。DMBQ観ながらボロボロ泣いてる姿見て、自分も泣けてきました。こうやってイベント組むのは大変だったと思いますが、最後までやり切っていて…本当に尊敬しかありません。

 

高校生のイベントと言えば、自分的には10年近く前にやってたまめぴよちゃんという娘がやってたshingingというイベントが印象に残っています。

otakebi.hatenablog.com

 

 

自分がイベントやろうと思ったときに意識の中にあって「最初は絶対メトロ」と思ったりしたイベントなので、このイベントに行った人とかが「自分もやりたいな」と思って何かが起きたら、そんな素晴らしいことはありませんよね。