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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

7.12 キツネの嫁入り&フレデリックpresents『吉田ヨウヘイgroupレコ発編』スキマ産業vol.38(吉田ヨウヘイgroup、キツネの嫁入り、Turntable films、middle9、DJ田中亮太、DJ岡村詩野) /木屋町アバンギルド


他のイベントの予約などをしているときに見つけてしまった良質間違いないイベント。メインアクトである吉田ヨウヘイgroupの新譜もえらいよかったこともあって、予約して行ってきました。

開場時間くらいに到着するとかなりの人が並んでいた様子。なんとか中に入ってみると、アバンギルドではお久しぶりなスタンディングスタイル。かかっている音楽に間違いはなく、お酒がどんどん進んでいきました…。お客さんもみるみる増えていって、フラフラと歩くのがちょっと厳しいくらい。ふいにかかったジョナサンリッチマンの曲(たぶん「THAT SUMMER FEELING」)に心躍ったりしているうちに最初のmiddle9のライブが始まりました。

middle9

何年かぶりに観ました。いきなりちょっとしたセッションが始まったりといなせな演出もあったりで、じわじわと会場の雰囲気を掴んでいた気がします。ただ、ちょっと乗り切れていないところもあったかな。それでも、ジャズっぽいムードながら肉体的な演奏とカラッとした爽やかな音像に徐々に身体が温まるのを感じ、トップバッターとしての役割は充分に果たしていたと思いました。



Turntable films

こちらは1年すこしぶりかな。やっぱり人気が凄い、お客さんもこのバンド目当ての人がたくさんいたみたいです。自分はこのバンドの演奏を聴いていると行ったことのない西海岸のさっぱりした光景が浮かんでくるのですが、この日もやっぱり浮かんできました。英語詞メインで歌詞が楽器のようにするりと入り込んでくる感覚。聴いていると思わず笑顔になってしまそうな歌声とメンバーの様子にどんどん引き込まれていきました。ライブ後半で持ってくる「Where is My Little Heart」の楽しさ、セッション回しをしている可笑しさにやられてしまいました。

演奏の裏側に京都のバンドならではの空気を感じられるところも魅力ですね。これからも観続けたいバンドのひとつです。



キツネの嫁入り

今回の主催バンド。これまで何度もニアミスしていたんですが、なかなか機会がなく、この日初めて観ました。

ギターがアコギだったり、ベースがアップライトだったりするためか、かなりアコースティク寄りな音でした。ただ、歌い回しが独特なせいか、普通のアコースティックなバンドとは全然違った音に聴こえて、そこがとても面白かったです。変拍子の曲なんかもあったりで、ちょっとした引っかかりがありながらも、歌ものとしてもちゃんと聴けるバランスがよかった。バンドの音像がアバンギルドの雰囲気ともマッチしていて、そこもよかったです。



吉田ヨウヘイgroup

新譜がめちゃめちゃよかった吉田ヨウヘイgroup。実は昨年のクラスヌで観ていたようです。そのときはライブ3本ハシゴした日で、昼から延々ライブ観ていて、日をまたいで午前2時くらいに出てたのかな。朦朧とした中で観ていたので、記憶がほとんどありません。なので、初めてに近い感じで観ていました。

このバンドはサックスやフルートが入っているのがとてもいいですね。前半に演奏された「アワーミュージック」や「ブールヴァード」なんかでは本当に印象的。そこに女性コーラスが入ることで、曲に優しさや儚さといったものがトッピングされて、楽曲に広がりが出ている気がしました。自分は特に「ブルーヴァード」でグッときます。この曲は泣ける。

この日は持ち時間も長く、セットリストもかなり練られていた感じ。前半はポップ寄りなものが多く、後半はテンポが遅く、少し暗めものが多かった印象で、その対比も面白かったです。泣ける曲からファンキーで踊れるものまで幅広い楽曲で観ていて全然飽きなかったな。で、アンコール最後の「コンティニュー」は全部を肯定してくれるような優しく包み込むような演奏で、本当に心が満たされました。





けっこう長丁場のイベントでしたが、田中亮太さん、岡村詩野さんがかけていた音楽もよいものが多くて、耳が離せなく、全然長さを感じることなく過ごせました。あと、個人的にはここ何回かノイズのライブに行くことが多かったから、逆にこういうイベントが新鮮に感じられました。