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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

『5.24 むの遠足〜京都編〜』 supported by 生き埋めレコーズ & mogran'BAR(THE FULL TEENZ、ロンリー、安藤明子、LOVELY SNOOOPY LOVE、てんしんくん、メシアと人人、And Summer Club) /京都Rinky Dink Studio


京都にむせいらんが来ると聞いたので、仕事帰りに行ってみました。

会場のRinky Dink Studioはライブハウスではなくて、バンドの練習なんかで使うリハーサルスタジオ。こういう空間でライブを観るのは初めてなので、ちょっとした戸惑いもありながら恐る恐ると…。

場所は京都MUSEのあるビルの5F。MUSEではどこかの大学の新歓ライブでもやってるのやろうか。1階の入り口付近には若い大学生くらいの人がたくさんいました。なんか、大学生バンドが出す独特の雰囲気はあまり好きではないので、そそくさと人をかき分けてエレベーターで上へ。

ドアが開き、着いたのはまさにリハーサルスタジオ(当たり前)。自分が着いたときには3組目かな、And Summer Clubが終わったところでした。チラッと中の様子を見ると、部屋の半分くらいが機材で埋まっていて、空いているスペースで適当に観る感じみたい。30人入れるかな、くらい。

出演者多かったので、それぞれ簡単にちょっとだけ。


てんしんくん

男性1人。大半がウクレレの弾き語りで、最初と最後はカシオトーン(かな?)でした。シンプルで素朴な曲に、なよっとした歌い方、どこか悲しげな声がよかったです。


メシアと人人

意図せずに何回か観ています。ドラム&アンプ直の音が生々しかった。満たしていくようなギターが好きです。密室だったから余計にそう感じたのかもしれません。狭くてほとんど身動きとれないような空間だったけど、とても熱い演奏でした。この動画の「おんなし」って曲はめちゃめちゃ好き。


安藤明子

アコギの弾き語り。歌詞がぽつりぽつりと浮かび上がっていく優しい歌い方がとても素敵でした。歌が沁み込んできて、終わった後少しの間、ぼーっと放心状態でした。


ロンリー

2回目。ロックやハードコア、ポップスなんかが混在したよくありそうで、あんまりなさそうな音楽。まさかあの空間でモッシュが起きるとは思ってもみませんでした。


むせいらん

去年、新宿であったアンアミンの展示会で観て以来の2回目です。旗で風船でデコレートされたステージに、パジャマ姿にぬいぐるみとかをつけたりかぶったりしているメンバーが可愛らしい。

セッティングも終わり、「四四」からライブは始まりました。放牧的な曲調にあっけらかんと歌っているんだけど、けっこう怖い歌詞なんかが独特の世界を作り上げる。途中で撮影会があったり、寸劇っぽい展開があったり、「む謝ラップ」でなんか突然ラップが始まったり。それらすべてがいい意味で微妙なんですよね。わざと狙ってやってるあざとさもあるような気もしますが、全然狙ったところに着地できていないような気もしていて、そこがこのバンドの魅力のような気がします。

前回観たときにP-MODELの「Chevron」をカバーしていて、泣きそうなくらいよくって、やってくれるかと期待していました。そしたら、アンコールでやってくれて嬉しかった。この曲の終末感が好きなんです。で、アンコールが終わったときには時間もきていたんだけど、主催者OKも出て「星たべよ」やって終わりました。

衣装やステージのデコレーション。これ以上下手だったら残念だけど、これ以上上手くても面白くないという演奏能力。あっけらかんとした歌い方なんかも含めてすべてが絶妙なバランスで成り立っていて、全部ひっくるめて可愛いで昇華したようなライブでよかったです。ライブが終わって、部屋から出て行くお客さんをメンバーが手を振ってお見送りしていて、最後の最後まで「むせいらん」やったのも本当によかった。