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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

3.9 Hermann H. & The Pacemakers 3rd Album『THE NOISE, THE DANCE』リリースツアー "DANCE 'EM ALL" 2014 /梅田シャングリラ


この日はHermann H. & The Pacemakersのライブに行ってきました。

Hermann H. & The Pacemakersは自分が高校卒業〜大学前半くらい、心斎橋やアメ村で音楽を漁り始めた頃にすごくハマっていたバンドのひとつでした。深夜のラジオでたまたま聴いた「NET SUFFER」に衝撃を受け、いてもたってもいられなくなってCDを買いに行ったこともありました。Wolfという謎のパートの存在がいて、どんなライブなのかとても気になって、ライブ会場にも足を運んだり。多分、初めて行ったライブハウスはヘルマンだったと思います。心斎橋クアトロかファンダンゴだったと思う。それからも何度もライブを観て、新譜が出るたびに心踊らせていたのですが、自分の興味が少しずれてきたのと、バンド自体にもいろいろあったようであまり追いかけることはなくなってしまいました…。で、バンドの活動休止という情報が入ってきて、がっかりしたのでした。

で、2年ほど前にふとナタリーを見てるとヘルマンが復活するという記事を見てあの頃の思い出が蘇ってきて、ライブに行かねば!と強く思うようになりました。なかなかタイミングが合わずかなりの時間が経ってしまいましたが、ようやくライブに行くことができました。しかも、新譜のレコ発というこの上ないシチュエーション。

開場時間間際に到着するとけっこうな人が並んでいました。それでもさらりと中に入ることができて、フロア中央の段差あたりで開演を待つことに。SEはヘルマンの曲がずっとかかっていてじわじわと気持ちが盛り上がっていきます。お客さんは若い子や、自分のみたいに当時からのファンと思われる人が半々くらいか。けっこうバラけていたように思います。


開演時間を少し過ぎた頃、照明が落ち、大きな歓声の中、メンバーが登場。久しぶりに観た岡本さん、平床さん、溝田さんの姿にちょっと感動でした。現在はサポートメンバーを含めて活動をしているヘルマン。今回も元ビークルNATSUMENのマシータさん(Dr)、LUNKHEAD山下壮さん(Gt)、THE BEACHESのTOMOTOMOclubさん(Ba)を迎えてのライブでした。

円陣組んで気合いを入れて1曲目は新譜の「Welcome Home Heroes」から。イントロの途中で舞台袖から大きな旗を持った若井さん(Wolf)が登場。場内のボルテージは一気に上がっていきました。ヘルマン節ともいえるこのメロディーライン。最高です。

前半のハイライトは「東京湾」「PINKIE'S ROCK SHOW」「Come On,Ha!!」」とアッパーな楽曲3連発の場面。特に「東京湾」は発売当初、CDが擦り切れるくらい聴いた曲だから思わず歓声をあげて泣きそうになっていました。ちょっと暗めで頭に残るメロディー、でもめちゃめちゃ盛り上がれるのが素晴らしいです。そこから息つく間もなく始まった「PINKIE'S ROCK SHOW」でさらにテンションが上がり、大変なことになっていました。若井さんのキレキレのダンスや煽りもあって会場はお祭り騒ぎでした。

ここで一瞬ブレイクがあったものの、勢いは衰えず「BEAT MANIA」へ。正直、ちょっとマイナーと思っていたので、この曲が演奏されるとは全く思ってなかったのでとても嬉しいサプライズでした。さらに「クラッシュ」まで演奏されて、このバンドに一番夢中だった頃のことをいろいろ思い出して泣きそうでなりませんでした。

それからも昔の楽曲も織り交ぜながらライブは進んでいきました。比較的MCは少なめで、がっつり話していたのはワンパートくらい。平床さんの大遅刻&お酒イジリが面白かったです。

後半は先日発売されたベスト盤に収録されている「OEM」が印象的でした。跳ねるリズムが本当に気持ちよくて勝手に身体が動いてしまう。後半パートは新譜の曲の割合が多かった気がします。「MISTER MEMENTO」や「Dance,don't run!」あたり。

そして本編最後は「ROCK IT NOW!」でした。底抜けに明るく、楽しい曲。歌詞はちょっとセンチかな。メンバー紹介でのソロ回しや、若井さんが撮影していたビデオカメラ持って客席に乱入してきたりと本当に楽しい瞬間でした。

アンコールは「fruity machine gun」と新譜の最後の曲「Wake up & go」。メロディーがこれまでの盛り上がりを緩やかにクールダウンさせるようで、祭りの後の寂しさみたいなものも感じさせながら、楽しかったことを思い出して笑顔になれるような…そんな終わりだった気がします。演奏前に差し入れのシャンパンを一気飲みするという恒例行事もあってこれも面白かったです。吹き出すメンバーもいれば、サラリと飲んじゃう人も。

ライブはこれで終わらず、ダブルアンコールへ。このバンドで初めて作ったという「One,Two,Three,Four」が演奏されておしまい。最後にこの曲で締めるところがとにかくニクい。

本当に久しぶり…というか10年くらいぶりでした。この間には、正直、何年も聴いていなかった時期もあったけど、昔の曲はイントロが鳴った瞬間に「あの曲だ!」とわかるあたり、当時どれだけ好きでハマっていたか。ライブを観ながら大学の頃にCDを何度も何度も聴いてライブも行っていたのを思い出して、胸がいっぱいでした。

岡本さんが曲の合間やMCで何度も「ありがとう」って言ってたのも印象的でした。バンド自身にもいろんなことがあったんだと思います。それらを乗り越えたのかは知りませんが、こうやってアルバム出してステージに立ってることを本当に嬉しく思っているのが伝わってきて、こちらも嬉しかったです。





今回は思い出補正が強すぎて、現在のヘルマンのステージという感じでしっかり聴けなかったので、また観に行かないといけません。