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行ったライブのレポなどが書かれていると思います

1.25 杏窪彌(アンアミン)"箱根にしようか" 実演会 in 月の湯 /護国寺月の湯


昨年11月、アンアミンのライブを観に行ったときに発表されたこのライブ。銭湯という空間でのライブがどんなものになるのか、とても興味深く、最初は悩んでいましたが、行きたい気持ちを抑えきれなくなったので行ってきました。

今回のライブは「箱根にしようか」という新譜の発売記念だったのですが、諸般の事情により急遽延期となってしまいました。MINさんのMCでは2月には発売できそうとのことなのでひと安心。今回は「旅行」がテーマになっているのでは?と思った自分はせっかくだし、旅行気分を盛り上げるためにぷらっとこだまのチケットを買い、ゆるゆると行こうと思い立ちました。で、当日、車両に乗り込んだら仲睦まじい若いカップルが3列シートの手前に座っていました。自分の席はその奥でした。何回チケットを見てもその奥でした。なんかね、ほんわかラブラブ感満開でトイレに行くために席を立つのも気を使う感じだった。外の景色も観るか…と思って窓の外に目をやろうとするも、太陽の光が眩しくてカーテンを閉めてしまいました。結局、ゲームしたり寝たりしながら過ごしていましたよ。

そんな話はどうでもよく、肝心のライブですよ。会場となった月の湯は東京で一番古い銭湯らしいです。最寄り駅である護国寺を降りて、びっくりするくらい迷ってしまい泣きそうでした。それでもなんとか到着すると、開場時間15分ほど前にも関わらず10人くらいのお客さんが並んでいました。それからもポツリポツリとお客さんは増えていって、隣のスーパーの前まで列は伸びていきました。後ろの方から「みんなお風呂入りに来たの?」「いえ、イベントが…」なんていうやりとりも聞こえてきました。冷静に考えると銭湯の前で何十人も行列つくるなんて謎ですよね。セッティングがなかなか難しかったのか、30分繰り下げられた開場時間からさらに20分ほど遅れて開場しました。押してしまったためか、待ってるお客さんにカイロが配られる気配りがいいなと思いました。


で、会場の月の湯です。外観も中も「ザ・銭湯」という感じで、自分が思います描いていた銭湯のイメージそのものでした。これは静かに興奮ですよ。ステージはこんな感じで湯船の目の前がステージ。お客さんは洗い場(?)のところで座ってみる感じでした。



この日のチケットはソールドアウトとなってしまったため、まさにすし詰めというくらいのギュウギュウさ。お風呂に入りきれないお客さんは脱衣所から観ていたようです。冷静に考えるとやっぱり謎です。自分は気がつけばMINさんの目の前に座っていました。近すぎて逆に緊張するくらい。開演待ちの間も翔さんからガムが配られる場面があったり、「洗い場の蛇口をひねると、水が出て大変なことになります!」というアナウンスがあって普段のライブハウスでは絶対にないようなほんわかした感覚になりました。で、開演時間を20分ほど過ぎた頃、オープニングアクト(?)であるにがウーロンが登場しました。


◼にがウーロン
3人組のコント集団(であってるかな?)。初めのトークはお客さんとイマイチ噛み合わず、少しやりにくそう。残念ながら、スベっていたと言えるでしょう。でも、コントが始まるとそのシュールな世界観に思わず観入ってしまい、気がつけば大笑いでございました。この日のコントは2本。「売れないバンドマン」のと「映画監督とAD」のやりとりで、個人的には前半の方がツボでした。


◼杏窪彌(アンアミン)
ササッとセッティングが終わり、銭湯といえば…なSEでメンバーが登場。湯船の前にメンバーが横並びになり演奏するスタイルで、向かって左側から玲生さん、翔さん、MINさん、幹さんの並び。銭湯ということもあって、ドラムは電子のスネアとパット、電子バスドラにハイハットやシンバルが置かれたコンパクトなものでした。

1曲目は「on泉とoff呂」から。この場所ならこの曲しかないでしょう。そして2曲目は「ひみつのみつ」。優しい打ち込みの音がとても印象的で、玲生さんのギターの音が会場の天然エコーと混じって幻想的な雰囲気を作り出していました。前半のハイライトは今回発売予定だった新作「箱根にしようかE.P.」のタイトル曲「箱根にしようか」でした。ピンクの霧に包まれてそれこそ桃源郷に誘われているような感覚があってほわんほわんとしておりました。

台湾語で話すMINさんの言葉を幹さんが訳すというちょっと不思議なMCを挟んでから始まったのは「イエローサブマリン音頭」。盆踊りっぽいリズムが楽しくて、会場からも手拍子なんかも聴こえてきたり。で、個人的な中盤のハイライトは「なんとかの谷」でした。遊び疲れた子どもたちがそれぞれの家に帰っていくときのなんとなく寂しげなメロディーがたまらなかったです。

後半はやっぱり「夏天(しゃーてん)」が印象的でした。この曲のメロディーラインは反則的に好きです。何度聴いても飽きない曲って少ないけど、この曲は数少ないそんな曲。で、本編最後は「ジャイアントパンダにのってみたい。」。MINさんのとっても可愛らしい振り付けがやっぱり何度観ても可愛らしく、メロディーもポップで歌詞も可愛いからどう聴いてもいい曲です。

アンコールではまず「歴史 De Dance」で披露されました。打ち込みのオケに合わせてひとりで踊るMINさん。曲の後半で他のメンバーも登場して一緒に踊るというアンコールにはうってつけの演出で、会場も盛り上がっていました。で、ほんとの最後は「セプテンバー台湾」で、最後の最後のひと盛り上がりという感じでとても楽しくライブは終了しました。

前回、恵比寿KATAで観たときはドラムセットも組んであったためか、テンポの速い楽曲が多くてロックでカッコいい演奏だったのですが、今回は会場の関係もあってか、ポップで聴かせる楽曲が多かった気がしました。前とは全然印象が違っていて本当にびっくりでした。銭湯というあまりない場所だったんだけど、ちょっと水分を含んだ空気と独特の反響がアンアミンのレパートリーと上手くマッチしていて、幻想的な雰囲気を作り出していました。

昨年行われたジャイアントパンダにのってみた展だったり、今回の銭湯ライブだったり、自分たちの世界観を表現するための会場選びのセンスの良さも大きな魅力のひとつかなと感じました。これからも場所を選ばずにいろんなところでライブして欲しいです。


ライブ終わりでそのまま秋葉原へ移動。グッドマンでライブを観ていたお友達と落ち合って打ち上げていました。なんか途中でワインのボトルを注文して3人(自分含む)でさらりと飲み干してしまい、楽しく夜は更けていきました…。