読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

θ

行ったライブのレポなどが書かれていると思います

9.30 山本精一presents<イマユラ・サイケデリア> /難波ベアーズ

ライブ 難波ベアーズ 山本精一

f:id:otakebi:20140930194515j:plain

 

平日だったけど、仕事も落ち着いてきたし、午後休みを取って行ってきました。山本さんのホームページによると、「アコギからエレキまで」的なことが書いてあったので、ギターソロでがっつりやりまくるのかな、と。

 

ベアーズのサイトには開場19時開演20時となっていたのですが、山本さんのサイトでは開場19時半になっていて、どちらかが間違っている様子。自分はベアーズのサイトを信じて行きました…、はずれてました。ベアーズのTwitterで19時半とアナウンスがあったみたいですが、見落としてました。どこかで時間をつぶすのも微妙だったので、その場で待っていたのですが、誰ひとりとして来ない。やっと誰かが来たと思ったらいつもの人たちでした。開場を待ちながらお話ししたり。で、実際にオープンしたのは20分くらい遅れという状況。

 

そんなこんなありながら中に入ると、フロアにいくつか長椅子が置かれており、ゆっくり座って観れそうな感じ。

 

f:id:otakebi:20140930201321j:plain

 

 

ステージにはクラシックギターエレアコエレキギターの3本。アンプが4台に足下にはエフェクター多数とMTRっぽいものというガチンコな機材がセットされています。

 

f:id:otakebi:20140930200606j:plain

 

 

ぽつぽつとやってきたお客さんで椅子席は埋まり、なかなかの盛況具合でした。自分は開演まで移動喫茶キンメさんのお茶を飲んだり(写真のお茶の中でラベンダーが咲くのは本当に綺麗でした。自分は水だしウーロン茶にしましたが)、知り合いと談笑したり。ベアーズが完全に社交の場になってるのが面白いな〜と思ったり。そんなことをしていると、山本さんが出てきました。

 

クラシックギターソロ

まずはクラシックギターのソロから。虫の鳴き声を鳴らし、秋の夜の山奥と言った雰囲気が生まれる…。そこに温かみのあるギターの音色が響くと、とても安らかな世界が広がっていきました。単音やアルペジオ中心のフレーズ。音数はそれほど多くなく、ひとつひとつの音が優しく沁み込んでくるようでした。コードチェンジするときの「キュッ」って音も気持ちよく聴こえました。

 

後半はコードストロークや早弾きなどもあって身体を揺らしたくなるような展開に。このとき、後ろではトラかライオンかな、肉食動物系の鳴き声が薄く聴こえてきて、演奏の激しさとマッチしてた。最後はまたゆったりした展開に戻ってフェードアウトするように終了。ギター1本でとても抑揚のある素晴らしい演奏でした。

 

 

エレアコソロ

そのまま次はエレアコの演奏へ。こうやって続けて聴くと、クラシックギターエレアコの音の違いがはっきりとわかる。エレアコは音が少し硬くて、都会的な響きがあるような気がしました。

 

最初からちょっと激しめの演奏で、織り重なるギターは朝の誰もいないオフィス街を思わせる音のように感じました。爽やかな朝の音。演奏の後半で聴こえてきた犬の鳴き声なんかが、よりムードを造り出していました。最後のストローク部分は爽やかな中にも哀しさを感じさせる音の重ね方で、とても深みのある演奏だったのが印象的でした。

 

各20分程度の演奏でした。2つを通しで聴いていると、ひとりの人間のギターソロで楽器を替えるとここまで違った世界が現れるのかと驚くしかありませんでした。


ここで山本さんが何も言わずに退場。「えっ?」と思いながらもアンコール?の拍手を送るお客さん。そしたらPA席から「1部と2部に分かれてると思います…」と。事前説明はもちろん一切なしで完全に置いてけぼりや…。

 


エレキギターソロ

山本さんが再度登場し、演奏が始まりました。場内にオールディーズのミュージカル調のオケが流れ、そこにギターを重ねて伴奏する展開からのスタート。昔の海外映画とかのラジオから流れてくる軽快な音楽を聴いているような絵が浮かんできました。山本さんのエレキギター独特の立体的でアンビエンスなギターがオケの音とよくあっているな〜、と思った矢先、いきなり超轟音のノイズギターへ。それまでの楽しい空気から一変、すべてを黒く塗りつぶすような轟音でした。

 

そして轟音が鳴り止み、山本さんのエレキギターの世界が広がっていく。基本的にはルーパーでフレーズをループさせながら音を広げていく手法で、おおまかに①単音のスケール感あるフレーズ→②2.5次元くらいの立体感があるドローンから宇宙的な広がりと景色を持ったキラキラした展開→③単音メインで奇妙でアバンギャルドなフレーズが印象的な展開→④激しいコードストロークをループさせたアヴァンロックな展開→⑤そのまま圧倒的なノイズにまみれ、最初のミュージカル調のオケが聴こえてくる。軽快に伴奏で合わせ、そのまま終了…という流れでした。

 

これ、本当に凄かったです。万華鏡のようにひとつの筒を覗きながら、クルリと筒を回転させると全然違った景色へと変わる…そんな感じでした。ひとつの筒で世界が変わるというのがミソ。楽しげなラジオ放送が一変、何者かが電波ジャックしたような異次元の世界へトリップさせられ、最後は何事もなかったかのように軽快な音楽が鳴り響く…。前後に軽快な音楽を持ってくるところが狂気を増幅させているんですよね。

 

本編終了後、「いろんなジャンルを混ぜることは、純度が低くなるから(他の人は)あまりやりたがらないんですが、わざとやってみました。僕は許されます。キャラ的にも」というような発言がありました。ちょっと冗談混じりっぽくでしたが、確かに、山本さんでしか成し得ない世界だったと思います。

 

アンコールではエレキギターによるシンプルな「語り弾き」をちょっとだけやってくれておしまいとなりました。こんな珍しい貴重な演奏が聴けて、山本精一というギタリストの表現力が存分に堪能できたとても濃密な時間でした。これだから山本さんのライブは止められないんですよね。