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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

8.23 「踏み切りばかりの国」(進行方向別通行区分、踊ってばかりの国) /渋谷チェルシーホテル

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なんか知らんけど発表された進行別通行区分のライブ。対バンも踊ってばかりの国ということで、どうしようか悩んでいたけど、やっぱり行ってしまいました。チケットの予約はRSRに行ってるときの合間にしました。なんか全部勢いでした!
 
当日はお昼前に京都を出て、数時間後には東京にいる流れ。魔界ディスクユニオンへ寄り、理性を保ちながら1枚だけ買って渋谷へと向かいました。
 
会場時間1時間前からチケット引き換えということで、ちょっと前に会場へ。初めての場所でしたが、案外迷わずにたどり着けました。なんとなくできていた列に並ぶも、そっちに並ばないでと微妙に列がめちゃくちゃになりながらも引き換え完了。その後は近くの喫茶店で休んだりして過ごしていました。
 
開場時間になり場内へ。少し縦長ですが、ステージも高く、観やすかったですな。で、マツケンサンバなんかがかかる場内音楽は誰のセレクションかと思ったら、スカートの澤部さんでした。普通にDJしてた。その後も歌謡曲メインで渋い選曲が多くて、開演時間まで楽しく過ごせました。などとやっていると最初のアクト、踊ってばかりの国が登場しました。
 
 
どれくらいぶりだろう。去年のボロフェスタ以来かな。バンドとしてもとても大きく成長していたような気がしました。
 
下津さんのエコーがかったボーカルが陶酔感、笑い、そして涙を誘う。どれだけノリノリで楽しい曲をやっていても、その裏側にある哀愁や悲しみを感じることができるのがとても魅力的です。笑いながら泣けるなんて、なんと素晴らしいことなんだろう。そんなことを思い出させる数少ないバンドのひとつだと思います。中盤にやった「東京」の素晴らしさ。涙が出そうでした。というか、自分の心は泣いていました…。
 
酔っぱらったようなMCも魅力。誕生日が近い人に手を挙げさせて、前のお客さんにビールをプレゼントする様子。その後で、自分のビールがなくなってやっぱり返してもらう様。そんな緩い様子にピースフルな空気を感じました。約50分のステージは笑いと感動で溢れていました。
 
 
 
 
 
いつものSE(何か忘れた)が場内に鳴り響き、メンバーが登場。アンソニーさんは謎のお面にビニール傘。なんでかは考える方が間違っている。田中の「ピポパポ」という意味不明な声、そして「渋谷のラッパー!」というフレーズが響くオープニング。いきなりもって相変わらずの謎っぷりでした。
 
前半数曲は「バリボー」や「てつはう」なんかをCDを違ったアレンジでやってました。田中はわざとボーカルのタイミングを外しているよう。で、「タイフーン17」は比較的CDと近い演奏。が、ボーカルは相変わらずタイミングを外す。歌詞も適当で、もう何が正しいのかわからない状態でした。
 
そこから先も田中以外のメンバーはちゃんと演奏。田中は絶妙なズレっぷりで適当なのか何なのかわからない歌詞で歌い。わざとかわからないがタイミングを外したギターで混沌さを作っていました。お客さんは半ば置いてけぼりな感じ。理不尽すぎるが、でもそこがいい。進行と古都の夕べの曲を織り交ぜながら進んでいくライブ。合間に田中の謎のMC。アンソニーさん、西浦さん、真部さんは真顔でちゃんと演奏。田中がステージを混沌としたものに変えていく…。後半の「大塚娘」ではギターを裏表逆に構えて(もちろん音は出ない)ギターを弾きながら歌う田中。もう、訳がわかりません。ついには西浦さんが「行くぜーー!!渋谷ーーーーっ!!!!」と絶叫する始末。「寝台特急寝太郎」では、間奏部分で田中は変なポーズで「馬が走る、はやはやハイヤー」とぼやきながら楽屋に帰り、数分後に出てくる…。何なのだこの不条理な正解は?
 
そんなステージが延々2時間。抜群の演奏力を持ったメンバーの演奏と意味不明な歌詞を聴かされる2時間。これは自分の中の何かを試されているようでもありました。ライブとは?とか考えそうになったけど、そんなことを考えるのもバカバカしくて止めた。結局延々と演奏は続き、22時を迎える頃、メンバーの相談のもと、終わりに向かっていきました。これ、ストップがかかるまで延々やり続ける気だったのだろうか。なんかそんな気がします…。メンバー感の相談の結果やったのは古都の夕べの「夏休み」で、この曲普通にライブの中盤でやってた。これは一体…?本当のほんとの最後の曲は進行の中でもハードな部類に入る「理論武装」で、やるって決めたときに西浦さんはたぶん「マジかよっ!?」って驚いていたと思う。
 
 
 
今回は真部ダンスもなかったし、田中は普段に比べて大人しく、クオリティの高い演奏を堪能できた気がしました。そんな訳で、最初はワクワクして観たけれど、あまりの長さと意味不明さに試練を受けているような気になってしまい「いつ終わるんだろう?」と思わせるライブでした。終わったときに「やっとか〜」とぐったりしたり。んが、ライブが終わって少し経つと、やっぱりまた観たいなと思ってしまうのが不思議。また観に行きたいです。