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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

11.9 勝野タカシ×山本精一× PON2 /北白川ビバラムジカ

以前から何度か行われていたセッションシリーズ(であってるかな?)、「リンゴリラ」に行ってきました。興味はあったんですが、会場が遠い(京阪出町柳叡電茶山→徒歩15分とかそんな感じ)ことから見送っていましたが、今回は思い切って行くことにしました。

京都造形大学を横目に白川通を歩いて会場へ。初めての場所だったけど、この付近は仕事でも何度も来ているのでそれほど迷わずに見つけることができました。階段を下りてドアを開けると木の壁に統一感のないいろんな種類のテーブルやイスが並んでいる店内で、小物も面白いものが多くて一気に好きになりました。

ステージに目をやると、ドラムセットに5弦ベース、山のようなエフェクター、WAVEDRUM、バラフォンにコンガが所狭しとステージにセットされています。これは面白いことが起こる予感しかしない。

メニューを見ると、お酒&酒のつまみとなるものがたくさん。すっごい飲みたかったけど、事情があって飲めないのでコーヒーを頼む。開演時間を15分くらい過ぎたところでおもむろにライブが始まりました。

最初はPON2さんはブラシを使って探るような感じでドラムを叩く。勝野さんは繋がれた大量のエフェクターを操作したり、WAVEDRUMを叩いたり、山本さんもちょっとリバーブかけたギター。そっとしたような始まりでした。エフェクティブな民族音楽といった感じ。

そこから勝野さんはベースを手に取り、ドラム、ベース、ギターのセッションへ。ピック弾きなのに粘っこい音色のベースに忍び寄ってくるようなドラム。山本さんのギターはワウペダルを駆使しながら不穏なフレーズを紡ぎだしていく。時折、たっぷり水分を含んだチャーチっぽい音色になって、それが最高に気持ちいい。次第にドラムスティックに持ち替えたPON2さんのドラムがスピード感を増していき、山本さんのギターも加速度を上げていきました。

そして、絶頂に達したあたりでガラリと雰囲気が変わる。勝野さんと山本さんはミニマルなフレーズをループさせ、そこに少しずつ音を重ねていく。この陶酔感ったらなかったです。で、勝野さんはWAVEDERUMを叩き、パーカショナブルな演奏に山本さんがバラフォンを重ねるめずらしい展開から再びドラム、ベース、ギターのセッションへと移行。この後半のセッションが凄すぎでした。勝野さんとPON2さんは比較的土台を支えるようなプレイ。その上で山本さんはエフェクターを駆使しながらカッティング、単音でのフレーズと縦横無尽にギターを弾きまくっていました。ロックテイストが強いフレーズが多かった気がします。ここで飛び出してくるギターフレーズがどれも好きなものばかりでめちゃめちゃ興奮しました。

この後は勝野さんはWAVEDRUMの音色を口琴みたいなみょんみょんしたものに変えたり、山本さんはカッティングを中心にしたリズムが強調された展開へ。で、最後はミディアムテンポのハードなフレーズが飛び出し、次第にしぼんでいくよう演奏は終了しました。

ぶっ通しで50分くらいのセッションでした。会場の雰囲気もあると思うんですが、民族音楽っぽい空気感を感じながらも、勝野さんの大量のエフェクターを駆使したバラエティ豊かな音色がそれだけではない広がりを持たせていたのが印象的でした。聴きながらいろんな景色が見えてきて音楽の小旅行をしているようでした。

山本さんもワウペダルやいろんな空間系のエフェクターを使っていて、ちょっとめずらしい音のアプローチだったように思います。ギター弾きまくりだったのも嬉しかったです。

演奏がよすぎて、終わってからしばらく席を立つことができなかった。今まで見送っていたことを心底後悔するようなとんでもない演奏でした。次があれば、是非行きたいです。

↓これは前回のかな?