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行ったライブのレポなどが書かれていると思います

5.11 わかりあえたら嬉しいね 早川義夫+佐久間正英ライブ /京都 SILVER WINGS

早川さんのライブを観るのは昨年9月のムジカジャポニカ以来。早川さんと佐久間さんの組み合わせは2011年10月に同じところで観て以来でした。

直前まで寝たりしていたから、家を出たのは開場時間の少し前でした。SILVER WINGSは祇園にあるんだけど、四条通は人も多かったから、ちょっと裏から行くことにしました。そしたら、けっこういい景色が多くて思いがけず楽しくてよかったです。

会場に到着したのは18時半くらい。座席の半分以上は埋まっていて、空いている席にとりあえず座る。早川さん側の真ん中くらい。お酒を飲みながら辺りの様子を伺う。お客さんの年齢層は高め。自分が最年少か、下から数番くらい。そのためか、とても落ち着いた雰囲気が漂っていて安心できる。

定刻を10分ほど過ぎて、お2人が出てこられました。準備をし、まずは「花が咲いて」からスタート。ピアノの音が鳴った瞬間に会場中の空気が引き締まる。早川さんの歌声が聴こえてきたときの心地よい安心感と緊張感がたまらない。佐久間さんのギターは元からそこにあるもののように歌と溶け合っていました。

この日のライブは2部構成で、前半は「ラブ・ゼネレーション」、「サルビアの花」、「屋上」、「パパ」、「僕らはひとり」、「グッバイ」、「この世で一番キレイなもの」など個人的には定番曲で構成されたセットだったという印象でした。冒頭の「花が咲いて」から「ラブ・ゼネレーション」、そのまま「サルビアの花」という流れは予想してなくてびっくりし、先に定番曲をやってしまうことにこのライブに対する「本気」を感じることができて嬉しくありました。自分だけの感想かもしれませんが。前半では「パパ」での佐久間さんのギターソロが凄かった。深いリバーブがかかり歪んだギターは、この曲の持つどうしようもない悲しみを見事に表現していたように思いました。あのギターソロは泣くかと思いました。

約40分くらいの演奏から、休憩を挟み第2部へ。まずは佐久間さんのソロから。淀みのまったくない美しすぎるギターの音。この音をループさせてピアノを重ねていく。やさしく澄みきったアンビエント。素晴らしいという言葉でも足りないくらいよかったです。早川さんも「ギターとピアノをいっぺんに弾くなんて凄いな・・・」と、そしたら佐久間さんが「最後、自分で(ギターを)フェードアウトしにくるのがなんとも情けないんです」と。この発言で一気に場の空気が和みました。この空気感の中で佐久間さんが京都精華大学の講師をされている話。「女子学生にも教えているんですよね?」と羨ましがる早川さんが可愛かった。「共学なので男子学生もいるんです。女子大にしてくんないかな」と冗談を言う佐久間さんも可愛らしかったです。
 
ここから佐久間さんと作られた「恋人が欲しい」という曲。「恋人が欲しい、誰でもいいから」というとんでもない出だしの歌詞だけど、一途な気持ちが伝わってきてとてもよかったです。

この後にめずらしく早川さんのMCが。「京都はどうですか?」というお客さんの問いかけがあったんだけど、「ホテルと会場としか行かないんです」という早川さん。観光というものに興味がないらしいです。「人間にしか興味ないんです…、男には興味ないですが」で会場が笑いに包まれる。対して、佐久間さんは「知らない街にいるのが楽しい」と。面白いな〜。そんな空気から「悲しい性欲」を演奏。さっきまでの和やかな雰囲気から一気にピリッとした空気に変わっていくのが印象的でした。

後半で印象的だったのはやはり「I LOVE HONZI」。HONZIさんに対する尊敬や愛情がストレートに伝わってきたし、どこからかバイオリンの音が聴こえてくるようでした。そして、「からっぽの世界」です。曲の最後、早川さんのバッキングの上で繰り広げられる佐久間さんのギターソロはどこまでも深く、何も見えない暗い海の底で自分が佇んでいるような錯覚を覚えました。

本編が終わり、アンコールへ。「君でなくちゃだめさ」でした。客席から手拍子なんかもあってアンコールらしい楽しげな雰囲気。佐久間さんのファズギターのソロが炸裂しておしまい。

さらに、ダブルアンコールにも応えてくれて、お客さんのリクエストで「天使の遺言」と「赤色のワンピース」を演奏してくれました。予定になかった展開で、佐久間さんが譜面に使っているiPadで必死にコードを探しているのが面白かった。ステージでiPadを使っている方を初めてみたので新鮮だったな。「天使の遺言」でうっとりしてからそのまま「赤色のワンピース」へと流れたいところでしたが、早川さんがイントロのフレーズを忘れてしまって思い出したりするハプニングも。こういうのも予定外の展開という感じでとてもいいですね。

約2時間程の演奏でした。美しいメロディーに乗っかる早川さんの歌声は頭じゃなくて心に直接聴こえてくるようで、どこまでも自分の感情を揺さぶってくるんです。自分は歌詞がほとんど頭に入ってこない人間なんだけど、早川さんの歌詞は自然と自分の中に沁み込んでくるんです。詞があまりにもわかりすぎるからかもしれません。そして、佐久間さんのギターはどこまでも素晴らしかったです。最初にも書いたけど、曲と完全に溶け合っていて、元々からそこにあったもののように存在していたのが印象的でした。


噂では秋に山本精一さんと共演されるらしいので、それは必ず行きます。山本さんと早川さんなんてなんたる自分ホイホイ。行くために生きます。