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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

3.10 杏窪彌(アンアミン)とジャイアントパンダにのってみた展 /新宿眼科画廊

前回のシャムキャッツと同様に、地獄のような忙しさの真っ只中、何故か自分は東京は新宿の街にいました。TLを眺めていたら、杏窪彌が参加する展示会がある。杏窪彌は関西でのライブはなさそう。この展示会の開催を記念したライブと今週唯一の休みが重なっていることもあって、「行ってしまおうか」ととても悩んでいました。

悩んでいたら、こないだ突然の解散発表で涙を拭うしかなかったMAHOΩのボーカルじゅんじゅんさんのEPが発売されるということでさらに悩みはつのるばかり。Twitterでお知り合いの「行っちゃえ♪」という無責任(笑)な一言で行くことに決まりました。

前日も仕事で遅くなってしまって、起きているのか寝ているのか分からない状態。とにかく、朝一番でクリーニングしたシャツを取りに行って、その勢いで家を出ました。行きの新幹線で何気なく読み出した『まんが道』に心奪われてしまい、ついつい読みふけってしまいました。疲れも限界だったので、後半は爆睡してました。

気がつけば品川、そのまま新宿へ向かいます。電車の窓から見える東京の景色は煙霧がすごくて世紀末のようでありました。

会場の場所を見事に勘違いしていて、迷いに迷ってライブの開場時間ちょっと前に到着。

さっそくじゅんじゅんさんのEPを買ったり、中の展示を観て回ったりしながら時間を過ごす。どの展示物も可愛くてよかったわけですが、30のおじさんには眩しすぎてどうしようかと思ったりもしました。売り子(?)のお姉さんまでもびっくりするくらい可愛らしくてホントどうしようかと思いましたよ。中でもよかったのはじゅんじゅんさんの写真。とてもやわらかくて優しい空気感で、ご本人の人柄が出ているような気がしました。

で、ライブですよ。ライブは地下のスペースで行われるようで、開場時間にそちらへ行くと、既に数人が並んでいました。まだリハーサルが終わっていないようで、開場時間がどんどん遅れていく。結局、45分くらい遅れて開場しました。そしたら、瞬く間にどんどん人が入っていって、すぐさま満員でございました。手作り間溢れるステージがとてもいい雰囲気でした。さすがにドラムセットは置けなかったみたいで、エレドラでした。


■むせいらん
なんとなくCDは持っていたけど、初見です。待っていると客席後方からメンバーが出てきました。みんなパジャマで可愛らしい女の子ばっかり。

思わず頬が緩んでしまうような可愛らしい曲ばかりでとてもよかった。おもちゃのようなオリジナル楽器もいっぱいあって面白い。なんだかおもちゃ箱をひっくり返したようなライブ。1曲カバーもやっていて、P-MODELの「CHEVRON」を披露していました。これがあまりにもよすぎて、ちょっと泣きそうになったり。なんかね、ぶっきらぼうな歌い方と楽しくも儚いコーラスが素晴らしすぎました。

全体的にゆるゆるで、自由奔放なライブでした。別に演奏が上手いわけでもないし、悪く言えば学芸会レベルかもしれないけど、学芸会なんかの「とにかく楽しくってしょうがない!」という感じがたまらなく好きだと思いました。最後にカンペ見まくりな寸劇があったりね。どこまでもこの感じでやっていて欲しいです。


■杏窪彌(アンアミン
去年の4月以来かな。すっごい期待してました。

まずはスローテンポの「東京ぽくない東京」から。ちょっとボーカルの音が小さかったり、全体のバランスが悪くて入りきれないところもありましたが、美しいディレイのかかったギターがどこまでも気持ちいいです。そして「歴史 De Dance」へ。ここからはボーカルの音量も直ってMINさんの歌声がよく聴こえてきました。前のライブでは棒立ちでしたが、今回は可愛い振り付けなんかもあってよかった。

次の曲は「きょんしーがやってくる!」。コミカルなんだけどおどろおどろしいメロディーにサイケなギターのアレンジで陶酔できました。で、「箱根にしようか」を挟んでからの「ひみつのみつ」。この曲は歌詞が頭の中にスッと入ってくるんですよね。そして続けざまに「夏天(しゃーてん)」へ。この曲がよすぎて一発で杏窪彌のファンになった曲なので、定番なんだけど、ライブで聴けて嬉しかった。チャイニーズや歌謡曲要素がふんだんに取り込まれた楽曲、サビのディレイギターのサイケ感、ついつい口ずさんでしまうメロディーが最高ですよ。

本編が終了しましたが、アンコールの拍手が鳴り止みませんでした。で、むせいらんのみんなや展示に参加したみんなが出てきてアンコール。やった曲はキャンディーズの「春一番」。ワンコーラスずつ代わる代わるマイクを取って歌ったんですが、正直グダグダでした。でも、そんなグダグダ具合が楽しくってこの展示会全体の楽しさに繋がっているような気がしました。みんなで集まって盛り上がる楽しさ、こんなの問答無用で楽しいに決まってる。

最後の最後はこの展示会のタイトルにもなっている「ジャイアントパンダにのってみたい。」でおしまい。お客さんも手拍子したり、ステージ脇でノリノリで観てるむせいらんのメンバーやらで、自分も思わず笑顔になってました。


そんな訳で、本当に楽しいライブや展示で、京都から来た甲斐がありました。ライブが終わって時計を見たら20時過ぎ。もう一度チラッと画廊に寄ったらじゅんじゅんさんがおって「おわっ!?」となりながらも、帰らないとヤバイので、そそくさと駅へ向かいました。帰りの新幹線では死んだように寝てました。滞在時間6時間くらい、新宿周辺しかいないという弾丸ツアーでしたが、楽しかったです。


自分たちで作ったというステージはボーカルマイクの音量がうまく調整できなかったり、音のバランスが上手いこといかなかったりで大変そうでした。調整してるとハウリングが起こったりとトラブル続きなところもありましたが、それを補って余るくらいに楽しさでいっぱいのステージでした。