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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

2.10 WATUSI ZOMBIE "W.Z." Release Party!! 『OSAKA NEXT REVOLUTION』 /心斎橋Pangea

昨年、京都精華大学のライブで盛り上がりすぎのため客席水没というカオティックなライブをしてくれたワッツーシゾンビの新作リリースパーティーとあらば行かない訳にはいきません。対バンもすべて自分好みで行かない理由がまったくなかったイベント。

開場時間ちょいと過ぎた頃に着いたんだけど、何人か受付に並んでたくらいでそれほど集まっていない様子。でも、ぽつりぽつりと集まってきて、開場時間間近には8割くらいは埋まっていたように思います。


■おとぼけビ〜バ〜
まずはオープニングアクトとして登場したおとぼけビ〜バ〜のライブ。開演時間を10分くらい過ぎたあたりでメンバーが登場。SEもなくて、なんとなく出てきた感があったけど、音出し始めたあたりでお客さんの注目を集めてました。前のほうにも人が集まっていて、このバンドがお目当ての人もけっこういたんじゃなかろうか。

今回のライブは20分という持ち時間もあってか、余分なものは一切削ぎ落として畳み掛けるように持ち曲をグッと詰め込んだライブでした。来月には新作が出たり、そのレコ初ライブもあったりするのに、そんなことは一切触れずに「出たっ!やった!帰った!」みたいなハイスピードなライブがよかったです。

コーラスの掛け合いとかもどんどん面白くなっていってるし、メンバーみんなの個性もどんどん出てきていて「勢いあるバンドはこうなんだろな〜」と思うことが多いです。最近は観る機会多いんだけど、観るたびによくなっていて楽しいです。キメのときにフロント3人の後ろで全身でスティックを振り下ろしたドラムのぽっぷさんの姿にちょっと身震いしました。


■クリトリック・リス
機材のセッティングの後でウーロンハイを作るのがセッティング。一旦ひっこんでからスーツ姿で出てきました。まずは、ノイズ新年会でもやっていたキャバ嬢の歌(?)。ノイズ新年会のときよりもちょっとだけ完成度が低かったかな。それもひとり漫談みたいで、どんどんウーロンハイを飲むスギムさんは面白いです。

この曲が終わって、スギムさんの正装(?)チ○コテルミンを仕込んだビキニパンツになり、一気にハイテンションに。ここからはいつものスギムさんという感じで、客席乱入のセクハラ、女の子にチ○コテルミンをいじらせるのはアウトかもしれん。他には足や頭でキーボードを弾いたりと自分の知っているスギムさんでした。「ヤキソバライス」や「スウェッティ」、「阿部ちゃん」あたりの鉄板曲を披露。で、最後は涙なしでは聴けない「バンドマンの女」。何回でも書くけど、なんでハゲてハダカの中年おっさんんの歌で泣きそうにならねばならんのだろうか。多分、曲のよさもあるあるけど、上手い下手を超えた生き様を見せ付けられた気持ちになるからそうなるんでしょう。


■The Floating Guitar Borchestra
昨年からけっこうな頻度で観ている気がします。今回はギターとベースが8人くらい。後は指揮者(?)の増子さん。セッティングを終えて、ひっこもうかと思ったけど、その場で打ち合わせ。そのままの流れでライブが始まりました。

今回のライブがここ何度か観た中で一番よかったです。理由は合間合間に増子さんのシャウトがあったからだと思う。どこまでも続いていきそうな、宇宙空間を漂っているような音像の中で聴こえるエコーがかかった増子さんの声は、ライブのトリップ感を増大させるには十分なものでした。このバンドは何十分もかけていろんなものを溜め込んだ後、最後の全音符のところで一気に放出するような開放感がたまらないです。

どこか山の中で、この音をBGMに一晩寝るイベントとかあったら行ってみたいです。で、朝日とともに演奏が終わり、目が覚める…みたいの。最高に気持ちいい夜が過ごせそう。出演者からしたら絶対嫌でしょうけど。


ワッツーシゾンビ
セッティングが終わって、いつものSEでメンバー登場。無駄に時間をかけてお客さんを煽ることもなく、まずは新譜から「NO!NO!NO!」。当然なんだろうけど、お客さんのノリも今までとは違う。待ちに待っていたという感覚がひしひしと伝わってくる。その感覚は「クルクルパー」のときに爆発したような気がします。ハイテンポで跳ねるリズムのイントロが鳴った瞬間に鎖が断ち切られたように暴れまわるお客さんたち。自分ももちろん同じようにタガがはずれて暴れまわってました。新譜から「N.O.」、「オマエにはわからん話をしてやろうか!」あたりをテンションを落とすことなく畳み掛けていく。

そして、次のピークは「THIS IS レボリューション」。この曲で盛り上がらないのは嘘でしょう。頭の中が完全にカラッポになってしまって踊って暴れている自分がいました。テルトシさんはお客さんをステージに引き上げてドラムを叩かせる。その間に客席にダイブ。こういうハチャメチャな展開が自分は好きや。アンリさんも負けじと客席へ飛び込み、会場全体がカオスな空気感に包まれました。で、本編最後は「わたし keep'on ええ感じ」やったかな。もう、自分の記憶もいろいろぶっ飛んでいる。

本編終了するも、ほとんど間をおかずにアンコール。「やる関係やられる関係」やったような気がします。ここでもうひと暴れ。メンバー引っ込むもまだまだ続きを望むお客さんの拍手は鳴り止まず、もう1曲。大体1時間くらいのステージでしたが、濃密過ぎて終わったらヘトヘトで汗だくで燃え尽きた自分がいました。

CDではよくてもライブではがっかりなバンドも多いけど、ワッツーシゾンビは逆で、このバンドの本当の魅力はライブを観ることで伝わる気がします。CD聴いてライブ観て完結する感じ。こんなバンドが関西にいてくれてよかったと思えるライブでした。