θ

企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

12.22 山本精一 & Phew(バンド: Gt.山本久土/Dr.茶谷雅之/Ba.原田仁) /梅田シャングリラ


またしても山本さんのライブに行ってしまった。今月3回目。今回のシャングリラも椅子スタイルだったんだけど、仕事帰りで着いた時間が遅かったので後ろで立ち見してました。開演時間を10分ほど過ぎた頃、ステージ前の幕が開いて演奏開始。山本さんはまたしても椅子に座っての演奏でした。復活後観たライブすべてで座っているな。ちなみに、この時はPhewさんはおらず。

山本さんが爪弾いてたフレーズで「もしや!?」と思いましたが、その予想は当たってくれていて、いきなり『まさおの夢』から。生で、しかもバンドでこの曲を聴けたことで「嬉しすぎるやんか!」と感激した。この曲の持つ気持ち悪さと悲しさと優しさの中間にあるような空気感が好きだ。

そのまま2曲ほどやって、Phewさんが登場。この間名古屋で観たときは近すぎたせいかあまり感じなかったけど、かなりの長身でびっくりした。立ってるだけでサマになってる。

まずは『飛ぶひと』、『鼻』を演奏。Phewさんのまっすぐ見つめる視線、声がとてもよくて聴き入ってた。その後やった『ロボット』がとても面白かった。あえてだと思うけど、拍子をズラしたりして壊れかけのグルーヴがよかったです。その次(?)かにやっていた『そのうち』も面白かった。メンバー全員で「うろこ」コーラス。

そろそろ盛り上がって来たと思った頃にPhewさんから「次で最後です」のMCが。「えっ!?もう?」と驚く自分を無視して『幸福のすみか』へ。ドローンとしたPhewさんのボーカルに山本さんのディレイやリバーブを駆使してるだろう空間的なギターがとても気持ちよかった。自分はほとんど光が届かない深海の底で演奏を聴いているような錯覚に陥ってました。

本編1時間。こんなもんで終われるはずもなく、アンコールの拍手が。メンバー出てきてアンコールへ。なんの曲やったか忘れた。誰か教えてください。5曲くらいやってました。アンコールというか第2部というくらいのボリュームだった。最後の「暴動するなら〜…」みたいなこと言ってた曲がよかったな。どこかで聴いたことあるはずなんだけど思い出せない。

で、もいっかいアンコールがメンバーのほとんどがMOSTのせいか後ろの酔っぱらいが「MOST!MOST!」とうるさい。そんな中メンバーで出てきて山本さんは椅子をどけて立って演奏しようとしてる。客席から「坂本龍一やってーー!」のヤジに「俺は山本精一じゃ!」と返す山本さんを見て「もしかしたら…」と思ったらホントにMOSTの『毎日』をやってくれた。メンバー全員キレキレで、一番盛り上がった。後ろで盛り上がるお客さんと前でほとんど動かずに座っている椅子席の方とのコントラストも可笑しい。次にとても静かな洋楽のカバーをやってライブは終わりました。

もう10年以上も前に発売されて、レコ発とかいう時期じゃないから絶対生でなんか聴けないと思っていた幸福のすみかの曲が全曲聴けたのはとても嬉しかった。

全体的に印象的だったのは茶谷さんのドラム。やさしい音から奇妙な音、激しめの音まで変幻自在のドラムでとてもよかった。MOSTやカオスジョッキーでしか知らなかったから、意外でした。

Phewさんの歌もとてもよかった。佇まいはビシッとキリッとしてるんだけど、歌からは独特の虚無感を感じる。山本さんの声にも同様のものを感じるんだけど、Phewさんの方が深い気がします。

この編成でのライブはたぶんもう観れないだろうな〜。あと、ミーハーでアレだけど、MOSTのライブをフルで観てみたいです。大人のキレキレ感を味わいたい。