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企画したイベントや、行ったライブのレポなどが書かれていると思います。

12.5 歌があふれてくる夜、ライブのあとはちょっとみんなで一杯!(早川義夫、鈴木亜紀)/京都RAG

4年くらい前のフジロックで観て以来の久しぶりの早川さん。あれからCDもたくさん聴き、本も読んで期待が膨らんでいました。

会場のRAGはジャズ系の人が多く出てるところで、バーみたいな大人な雰囲気の場所。入口でチケット渡したら「席まで案内します」って言われたのにはびっくりしました。そんな経験初めて。

仕事を早めに切り上げて18時半くらいに着いてから開演まで1時間くらい。1ドリンク+1フードの注文が必要だったので、晩御飯と1杯目のお酒を飲みます。酒を飲むとタバコが吸いたくてたまらなくなるんですが、早川さんの希望で開演30分前から喫煙は不可だったので、それまでに2本ほど吸いました。そこからはタバコを我慢しながらジン系のカクテルばっかり飲んでた。

開演時間になり、そろそろ出てくるかなと思っていたら、女性がピアノの前に座って歌いだしました。鈴木亜紀さんでした。鈴木亜紀さんがどんな人か前もって調べてなくて、何かの楽器で早川さんと一緒に演奏すると思い込んでいたからびっくりしてしまった。

鈴木亜紀
ピアノの弾き語りの人で、ジャズシンガーなのかな?そんな感じの歌い方でした。すごい声に張りがあって、パワフルなんだけど、女性らしい繊細な一面も覗かせる歌はかなり好みでした。

曲も日常であったことをテーマに作っていて、そういうところが早川さんと通じるところがあるのかもしれません。

1曲終わるごとにMCが入るのも僕には新鮮でした。

早川義夫
鈴木亜紀さんが終わってから、なかなか出てこないので、もう1杯お酒を頼んで飲んでたらひょっこりと登場。今回はサングラスじゃなくて、普通のメガネでした。早川さんの本で「メガネだと迫力がなくなるからサングラスで歌ってほしいと言われたことがある」みたいなことが書いてましたが、その人の気持ちがすごくわかった。正直ガクッときた。

僕がガクッときてるあいだに1曲目「サルビアの花」のイントロが流れます。まさかこの曲から始まるとは思わなかったし、是非聴きたい曲だったから感激しました。で、早川さんの歌が聴こえてくると、会場全体に張りつめた空気が流れてきました。一瞬で空気が変わった。

そんなに大きくない会場で、数メートルの距離で聴いた早川さんの歌声はなんか艶っぽかった。歌詞のせいかもしれないけど、ちょいエロい気がしました。音の伸ばし方とか独特で、この人にしかないものを感じました。

そこから曲順は忘れたけど、「H」、「パパ」、「身体と歌だけの関係」、「猫のミータン」、「父さんへの手紙」「躁と鬱の間で」などいい曲が目白押しで大満足。なかでも1番好きな「パパ」をやってくれてうれしかったです。この曲は早川さんの持つ悲しさと狂気がすごく表現されている気がして大好きです。僕には子供もいないし、できる予定もないし、ましてや妹もいないけど、なんかわかる。初めて聴いた「I LOVE HONZI」も素晴らしかった。早川さんのHONZIさんへの気持ちが痛いくらい伝わってきました。1回でいいから一緒に演奏してるのを聴いてみたかったです。

早川さんのライブはMCもあんまりないって聞いてたけど、この日はけっこうあった気がします。MCのときの地声が歌ってるときと全然違っていて、普通のおじいさんであららって感じてしまいました。これも本で「あんまり喋らない方がいい」って書いてあったのを思い出してしまいました。

で、1時間ちょっとやって、最後に鈴木亜紀さんと1つのピアノで「いい娘だね」をやって終了。このとき亜紀さんが早川さんに顔を近づけたりしてからかうから思わず噴き出してしまった早川さんがかわいらしかったです。

ライブが終わって、物販に前から買おうか悩んでた「いい人はいいね、Ces Chiens Live」があったから買いました。3時間くらい41曲も収録されているけど5,000円という値段だったので3秒悩んだけど買いました。