渋さ知らズのヨーロッパ向けの音源を初回限定で日本で発売したもの。1500枚限定なので、買うならお早めに。
参加メンバーは不破大輔(b)、片山広明(ts)、川口義之(bs,ss,harmonica)、小森慶子(as,cl,bcl)、北陽一郎(tp)、高岡大祐(tuba)、室館あや(fl,vo)、内橋和久(g)、渋谷穀(org)、佐々木彩子(key,vo)、植村昌弘(ds)、関根真理(perc)の12人で録音時期は2002年4月16日。人数的には少ないですが、当時の渋さ知らズの核になってるメンバーばかりで、密度の濃い演奏が収録されています。
中でも嬉しかったのは不破さんのプレイが収録されているところ。たぶん渋さの正規の音源としては初めてなんじゃないでしょうか。通販などで売ってるCD-Rには収録されてましたが。この人ホントすごいです。なんというか速い。
他のメンバーの演奏もすごかったです。内橋さんのギターは火男3のソロでギターをギュインギュインいわせていて、ぶっ飛びました。植村さんのドラムは気持ち悪いくらい正確で、機械か?と思わせるくらいでした。
このCDのハイライトは2曲目「行方知れズ」でしょうか。フリージャズならではの29分に及ぶインプロで、メンバーそれぞれの呼吸を感じることができます。でも、長すぎて1回しか聴けてない。定番曲「ナーダム」は7分くらいですぐにメインテーマにいくので、聴きやすい。この曲は渋さの本質的な雰囲気を表している気がします。ちょっと民族的な側面とか。
人数が多いときの、いろいろゴチャゴチャな音もいいですが、今回のような無駄が削ぎ落とされた音を聴くと、不破さんのつくるメロディーの良さをより感じることができる気がします。